saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

功罪

「小林脚本は人間関係で物語が展開していくのであって、物語のなかに人間が配置されているのではない。」とまあ、これは大体、彼女の脚本の特徴を言い得てると思うんだけど、もう一つ特徴があるなー。
それは登場するキャラ達に振り当てた人物設定をちゃんと生かしてるってこと。
これがどーゆーワケか、小林脚本以外の歴代の平成ライダー脚本ではほとんど無茶苦茶なのである。
まるで仮面ライダーのソフビ人形を手に入れた男の子がその場で思いついたストーリーで遊んでるみたいな感じ(笑)。まあそれはそれで悪くはないんだけどネ。
今日のエピソードでは、カザリの策略に嵌ってメダルを奪われ、辛うじて難を逃れた映司とアンクが、川の中でずぶ濡れになりながら、お互いの主張をぶつけ合って大もめ、最後の最後に映司がぶちぎれて・・・・ってゆーシリアスパートの回収の為に「アイス、一年分」には思わずニヤリ。
今回エピの冒頭にも、番組初回にもアンクのアイス好きをちゃんと振ってあったわけだし、まあなんとそつなくギャグを練り込むなぁ、、と感心しきり。
それとか、「メダルを全て一つの器に集中させる」実験に誰を使うかってことなんだけど、ヤミーを自分にメダルを投入して生み出す特性を持つガメルを選んだのも本来の設定通り、これも自然。
一見、普通の話の展開なんだけど、従来の男性脚本の場合は、ここんとこが無茶苦茶で後でなんの説明もなし(笑)で好き放題やっちゃう。
まあこう書くと小林脚本万歳!!って話のように見えるけど、彼女の場合、丁寧に書くからスピード感に劣るところがあって、実際にはかなり話が進んでいるのに、逆にもたもたしてるように感じるところも。
こーゆー丁寧さは他にも影響を及ぼして、冒頭、アンクが鴻上らの会長室でのやりとりをバッタカンドロイドで盗み見してる場面なんかで、「なんで会長がそれに気付かないんだよ」とかの余計な突っ込みを誘発したりする(笑)。
男子脚本の場合はこんなのは全然、スルーなんだけどね(笑)。

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