仮面ライダービルド 第40話 「終末のレボリューション」
とうとう周回遅れの感想に(現時点で第41話、視聴終了してるんだよね)なってしまった。
今のところ、お仕事がたてこんで、生活リズムが完全破綻って事もないのにね、、。
なんと言うか、こうなったら2話分を、まとめて感想に書いても良いんだけど、今までの積み上げてきた「形」が崩れるから、わざわざ話を別けて書いてる。
つまり、もう感想書くこと自体が、惰性なのね(笑)。
『母さん、あんなに一生懸命見てた僕の仮面ライダーは何処へ行っちゃったんでしょうね、、。』
って、これはビルドが駄作だからこうなった訳じゃないのが、複雑なんですよね。
物語の展開レベルだけで言えば、ライダーシリーズの中ではダントツなんじゃないでしょうか?ビルドって。
でもそれで犠牲にしてる部分も、随分沢山あるんじゃないかなぁ?
なんか最近のビルドって「破れかぶれ」みたいな感じがするんですよね。
でも、ぱっと見た目にはそう見えない。
いや逆に全然、驚愕の展開の連打のように見える(笑)。
今回、戦兎は葛城巧の実家で父親の遺品を探す展開になってるんだど、なんで実家に誰もいないの。
お母さんは、何処へ?
疎開してるの?
でも戦兎はどうやって家に入った?
不法侵入?って葛城家の跡取り息子だから不法じゃない?ってか現時点では親子対面がないから戦兎が巧だって母親は分かんないよね。父親はどうやら知ってそうだけど。
その他諸々の矛盾、コレ、今までに言及があったけどchikaが見落としてる?
(見落としてたとしても、ソレさえ気にならないんだけど、、多分、脚本の造りがそんな細かな整合性を重要視してないからw)
今回、初めにガス注入で怪人体に強制改造された女性を見て、えーっ?拉致された戦兎の母親~っ!?そこまでやるか武藤脚本!?って思ったんだけど、その正体は普通に(普通にじゃねーよ)北都政府首相の多治見喜子でした。
でも、人間同士の生活上の繋がりと場面転換を普通に考えたら、あの場面で出てくるのは戦兎の母親でしょ。
何故に北都政府首相?
何故に北都政府首相に無駄に多大な苦悩を押しつける(笑)。
まあ、良いんだけどね。ビルドって、「そういうもん」だから、、。
仮面ライダービルド 第39話 「ジーニアスは止まらない」
未だにどう考えても、武藤脚本の書いてる「エボルトの遺伝子」の仕組みがよく判らないんですけど。
でも天才科学者の葛城巧にはそれが判るらしくて、「嬉しいだろ、愚かな人間に戻ったんだから」とエボルトのお墨付きをもらった龍我を、「エボルトの遺伝子、保持者」だと思っているらしいんですよね。
普通に考えると、龍我が時々見るエボルトとしての光景は、エボルトの残存記憶って事だと思うんだけけど、なにせ気合い一発で超人になっちゃう龍我だから、そこん所もよく判らない(笑)。
このエボルトの遺伝子問題のモヤモヤを引きずったまま、いよいよ物語も残り10話位まで来たんだけど、新たなモヤモヤ人物が一人増えましたね。
今回のエピでは、内海君、やっぱエボルトには復讐の為の擬装服従してるんじゃなしに、科学的好奇心からエボルトにひれ伏したとの説明でした。
えーっ!?内海君って科学者だったのー?って言うのが一番の驚きだったんだけど、確か今まで秘書官みたいな仕事をずっとしてたような気がするんだけどね(笑)。
なんか、キャラ設定がブレッブレッの様な気がするんですけどね。
いや良いんですよ。
内海君が急に葛城巧と科学論議をするバリバリ科学者になっても、そういうのはご愛敬だから。そっちより、気になるのは、彼の心根の方だよね。
ずーーと前に、内海君が幻徳に裏切られた時、戦兎に秘めれた優しい心根を見せた事があるじゃない。
あれですよ、あれ。
あれがあるから、皆も、内海君がエボルトに対して擬装服従したんだと一瞬思ったんじゃない?
ところがさ、蓋を開けてみると「科学者としての好奇心」なんだよ。
なんかキャラ分裂というより違う人間だよね。
で、そこでイラッとするのは、武藤脚本ってそういう矛盾が自分で判ってるから、補正をしれーっと入れてくるのね。
幻徳に「内海が、ああなったのは俺のせいだ」とかね。この補正、他のキャラぶれ(滝川紗羽の裏切りの時とか)の時も結構やってるよ。
・・・判ってるなら、するなよ!って話ですよ。キャラを話の展開を派手にするために駒みたいに無理矢理使うなって事ですよ。
いやこれは、あくまで個人的なイラ付きで、これをもってビルドという作品自体にケチを付けてるわけじゃないんですけどね。
そーゆのを差し引いても、全体としてビルドの脚本は頑張ってるのは確かだし。
それと今回、登場したビルドの新フォームな、、。
(こんな玩具売れる?まあ子どもはウンチとか珍妙なのが好きだから、、)
もしかしたら、ここらで新商品用の新しいビルドが必要だったので、こういう展開を余儀なくされたのかなぁ、、と思ったりもしたけど。
ほんと、武藤脚本って、いつも話の矛盾点の補正をこっそりうまくやってたのに、今回荒かったのは、ジーニアスをこの時期に持ってくる必要があったから?
まあこの辺りの事情は視聴者にはまったく分かんないですけどね。
ジーニアスのデザイン評価?仮面ライダーディケイドの究極フォームを体験した人間には、チャラいもんですよ。まだまだ修行が足りん(笑)。
裏蠱毒戦争 身体に虫を飼う・倒錯の知的パラシートゥス
仮面ライダービルド 第38話 「マッドな世界」
今回の見所は、なんと言ってもこれからの動向が気になる内海君。
普通は、難波会長の仇を討つために、エボルトの誘惑に乗ったフリ。
で、マッドローグの力を得てから、打倒エボルトで復帰した戦兎達と共に、って展開なんだけどネ。
なにせ相手が、人を誑かすのを生き甲斐にしてるようなエボルトなので、そんな見え見えの手に乗るはずもなく、おまけに脚本の方も物事の運びを3回くらいひっくり返さないと気が済まないようなので、意外に、内海君って人類の狂気や愚かさの象徴としてそのまま殉職なされるのかも、、、でもやっぱり、判らないなぁ(笑)。
そこんとこ、楽しんでんだろ、武藤脚本w。
話の展開じゃなくて、内容の方は、上堀内佳寿也氏の監督回の新奇性も好きだけど、今回の山口恭平氏の手堅い演出も、安心して見られるかな。
(内海君が難波会長の形見の杖を、あの細い脚でへし折るとき、痛そーって、思ったけど、それは山口恭平氏の演出のせいじゃないよね。)
そう言えば、山口恭平氏って仮面ライダードライブの時に、最多の本数を担当したらしい。
今回のエピの手触りも、なんとなく、ドライブの「いかにも人間(刑事)ドラマぽい」、人間関係の密度を感じさせる、あの感じかな。
エボルトの地球外生命体らしくない、人間じみた悪党ぶりが光ってましたよ。
ほんとエボルトって破壊神というより、人間をそそのかして失楽園させた悪魔みたいだよね。
裏蠱毒戦争 身体に虫を飼う・倒錯の知的パラシートゥス
仮面ライダービルド 第37話 「究極のフェーズ」
「遺伝子は気合いで作り出せる。」
「人間は気合いで、自らの身体に地球外生命体の固有能力を生み出すことだって可能だ!」
武藤様・・・それはいくらなんでも、それはいくらなんでも、(科学的知識のない子どもたちの為に)ご容赦ください。
もうここまで来ると、笑ってていいのか、怒った方がいいのか判りませんね(笑)。
それとエボルトが出て行っちゃった戦兎は、戦兎に戻らず葛城巧になっちゃいましたね。
これには話を転がすために「まだこんな奥の手があったんだ!」って、さすがに吃驚しました。
脚本展開上のかなりのことは予測できる自信はあるんですが、ホント、これには吃驚。
でもこの記憶(人格)の回復の有り様って、「エボルトの遺伝子」や「乗っ取り」と同じで、何かおかしくありません?
戦兎ケースの場合、(一つの脳が記憶を喪失してる間に違う体験をして、違う人格形成をする)って事じゃなく。
一つの脳に、二つの完全別個の人格が詰め込まれていて、片一方が活動してるときにはもう片方は休眠状態にあるみたいな、「スターク&マスター方式」を半分採用してる?
なーんか、この辺り、むっちゃいい加減(笑)。
でも面白いけどね。
ああそれと最近の幻徳って、「クローズ」に登場する影のあるヤンチャ君たちを前部まとめて、そこに林田恵を混ぜたみたいな感じになってて良いなぁ。
でカズミンと幻徳が「ヒゲ」「ジャガイモ」って呼び合う感じは、ほんとクローズのり(笑)。
武藤脚本ってホントのねらい目はこっちにあって、そっちに寄せていくために「驚愕の展開」を連発してるんだろうと、好意的に解釈してるけど、なにせトンデモ科学・トンデモ政治すぎるんだよね。
仮面ライダービルド 第36話 「エボルトは星を狩る」
今回のサブタイトル「エボルトは星を狩る」って、凄いなー。いや嫌みじゃなくて。
ただ破壊の為だけに星々を巡っていくエボルト、、なんだか、惑星間一大叙事詩みたいで、それだけで長編小説が書けそう(笑)。
これ武藤氏が付けてるの?
なら、なんとなく、エボルトのキャラをずーっと膨らませてきた今での経緯もちょっと理解できる。
まあ、それにしちゃエボルトって、時々、小者ってか雑魚的な描写も当初はあったけどね。
特に幻徳と組んでた頃のスターク時代って、格的には幻徳より頭一つ分下の描写だったよね。
あれ、今のエボルトの正体を確定してて、書いてたのなら凄いと思うけど、、正直、chikaなら無理。
(ってか、そんな書き方してたら、各事自体が苦痛になる。だってあの時点でスタークはエボルトになるために、小芝居を幻徳に対して素レベルで演じ続けたって事になる。そこまで綿密な事考えて、スタークの台詞や挙動の一つ一つを書けないよ。少なくともchikaにはね。)
・・・まあ、それは置いておいて、今回、エボルトってのは、一個体で惑星一つを壊滅させる生命体だって事が正式に説明されたわけだ。
(それなのに、ご本人が性格の悪い意地悪叔父さんぐらいのキャラのキャパシティしか持ってないのが超不思議だけど。)
それとその姿が人間体(ってか悪役仮面ライダー)だった事も判明!!!!!!
ナメクジみたいな生命体じゃなかったんだ!!!!!!!!
エボルトって、たぶんウルトラマンみたいな、仮面ライダー星人なんだ!!!!
しかも何故か、突然、自分のヒューマノイドタイプとしての実体をDNAとか光の靄とかに変換して、人間に乗り移れる!!!
それと火星の王妃ベルナージュも、エボルトとは違う生命体のくせにエボルトと同じような能力を持っていて、実体なく光ったり憑依できたりする。
でも人間体の姿も、あるぽい。
なぜなら、ガス状生命体なら、あんな人型生命体が居住するような火星の古代都市なんか必要ないから(笑。
ひょとして、最後辺りに美空ちゃんが、ベルナージュの衣装着て歩き回るエピがあったりしたら寒気が走る、、、。
いや戦兎が今回、白髪になっちゃったから、可能性はなくはないゾ、、。
まあ、いいや。
今回は、「みなしご幻徳」と「気遣い兄貴カズミン」の組み合わせが良かった。
やっぱ、武藤脚本の強みって、拳と拳を交わしてわかり合う漢の話、「クローズ」だね。
あとはおまけだもん。文句言わない!
仮面ライダービルド 第35話 「破滅のタワー」
エボルトって、どんな生命体なんや?と言うのがビルドに対する、今一番の疑問(笑)。
地球に帰ってきた惑星探査機から這い出て、万丈母乗っ取りをミスし、万丈Bに乗り移ったエボルト分身は、でっかいグミみたいだったから、エボルトはその大型と思われ。
・・・だったら、本来エボルトって人型生命体の闘争スタイルってのは、本来苦手な筈なんだけどなぁ(笑)。
手も足もないナメクジ型だもん、キックもパンチも、銃も苦手な筈。
でもエボルトって、スタークだった昔から、万丈にはライダー戦を仕掛ける度に「お前の強さはこんなものじゃないはずだ」とか言ってたよな。
「乗り移る」って概念が、実に曖昧なんだよナー。
マスターの元の人格が一瞬浮かび上がった時のエボルトとの内面会話は、完全に二人の人間人格との会話だったし。
アレ、外宇宙生命体なんだろ?人間くさすぎるーー!。
それに確か、万丈って胎児の状態から「乗り移られて」急に成長して生まれたって事になってて、万丈は「俺は人間じぁねえ」って苦しんでたけど、「乗り移る」られてるだけなら、万丈、元から人間じゃん(笑)。
その辺り、「宇宙生命体の子供が成長して万丈になった」と、なんか話が混濁してるよな。
「DNAを分けて」なんて台詞が、毎度飛び出して来る所を見ると、武藤脚本って「戦争」のことが良く分かってないように、「生命」の事も、実はあんまり良くわかってない?
まあ武藤脚本のキモは、そこにある訳じゃないから、それは問わないでおこうと、随分昔に心に決めたんだけど、エボルトが戦兎に「お前にはまだ、やってもらう事があるから毒を抜いた」と物騒な事を言った後、来週の予告で戦兎の髪の色が変わってたからなー!
ある程度、物事の辻褄を合わせておいて貰わないと、トンデモ・カルト作品になっちゃう可能性もあるし。
多分、ビルドって、本質的に一番、カルトからは遠い作品だから、その落差は酷いモノになちゃう筈(笑)。
主人公の髪の色が白とか銀髪とか金髪とかに変わると、あのガイムのラストを思い出して戦慄が走るのじゃー!(苦笑)。
これから、どこに行くんだビルド?何処から来たかは判ってるんだけど(たぶんクローズから来た)。
仮面ライダービルド 第34話 「離れ離れのベストマッチ」
思い起こすと、chikaがビルドについて批判的な感想を書き始めたのは「戦争編?」に入り始めた頃かな?それでも暫くは「鉄オル」なんかを引き合いに出しながら、ビルドが「戦争テーマ」に手を出した事にどう着地点を見いだすのか、見守っていた気がする(笑)。
なにか今は「戦争って何?それ美味しいの?」って展開になってるけど(笑)。
それが、「もう批判的な姿勢でビルドを語るのを引き返せないなぁ」と思い出したのは、実際には「戦争」云々の事より、ビルドに「手を変え、品を換え」の展開手法のあざとさが目立ってきたからなんだよねえ、、。
最初から全体のプロットがしっかりしてて、逆回しの感じで伏線・ミスリードの連発なら、ビルドの今の感じも面白いんだろうけど、ビルドって細かく見ていくと、そこまで緻密に計算やっているような感じがしないのね。
まあ「行き当たりばったり」でやってるわけでもないんだろうけど、大体大雑把な、「ひっくり返し方」を考えておいて、その流れで進めてるって感じかな?
今回のエピソードで一番、吃驚したのは、スタークに「お父さんを帰して!」みたいな感じで憤る美空に対して、スターク(いや今はエボルトか)、エボルトが「何を今更言ってるんだ。自分の父親が乗っ取られてる事も気がつかなかったくせに」みたいな、切り返しやったのを見た時。
「あー、酷いなー、こんな感じで、今までの美空とマスターの親子関係の描き込み不足とか色々な矛盾点を、説明して片付けちゃうんだ」って、がっくりきちゃった。
長い話を書いてると、特にビルドみたいな展開をしてると、細かい人間関係上の矛盾がつみかさなって来るものだけど、武藤脚本ってそういうのを、短い台詞で説明して回収しちゃうパターンが多いのね。
「あーだったから、こうなった」みたいな(笑)。
勿論、そんな事もしないで、矛盾垂れ流しのライダー脚本は今まで沢山あったから、それに比べればマシといえばマシなんだけど、それでもなんか、このやり方引っかかるんだよね。
主人公が物語の中で生命を得て勝手に動き出して収集が付かなくなる、みたいなのはライダーをライブで見てる人間からするとあまり気にならないんだよね。
今なら、物語としては破綻した最終話を迎えたライダーを見ても、何か「許せる」って感じ。
その代わりに、ライブの時に何を安定供給してくれたかが大事って(笑)。
むしろ「ドヤ、俺のストーリーテーリングは、緻密だろ?驚愕だろ?」ってやられると、そのほころびの方に目が行っちうし、いつまでたっても同じ事を吠えてるキャラ見てると、キャラって将棋の駒じゃないんだけど?とか思っちゃうし。
でも批判ばっかしてるけど、chika個人のビルドのライダー番付はかなり高いんだよね。
chikaのライダー番付の基準は、「全体としての完成度+革新性」だから(笑)。
ビルドって大関・関脇クラスに入ります(笑)。
最近思うんだけど、ビルドが一番凄いのは、スタークっていう極めつきの新しいラスボス像を造り上げた事じゃないかな?
これに似たのっって、ライダー歴史で言うと龍騎の神崎士郎くらいだと思うけど、仕上がりとか魅力度で言うとスタークの方が遙かに上。
それと今回、又、「万丈の正体がエボルトの一部だった!」みたいな「驚愕怒濤の展開」になってたけど、そこじゃなくて、肝心なのはその万丈が、やっぱり戦兎を選んだって事だよね。
これは、自分の実体が「悪魔の科学者葛城巧」であるのに、戦兎は自分が「正義のヒーロー」である事を選んだのと同じ構造になってる。
もしビルドに「テーマ」性というものがあるなら、まさに「人は自分の思いの中で変われる」っていうのがテーマみたい。
武藤脚本がそう考えて書いているのか、他の色々な要素が多すぎて定かではないんだけど、視聴者として感じ取れる一番大きな部分は、それだよね。
この部分も大きいなって、実は評価してるんですよ。
最近のライダーが持ってくるテーマ性って、ほとんど飾りみたいなのが多くて、視聴者の胸にまでちゃんど届けてくれる、くどさとか強烈さがなかったんだよね。
その点では武藤脚本って、それなりのエネルギーがあるなって思うんですよ。