saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

死に場所求めて開け放った襖の向こうから「江」がドーン!!

chikaが今まで書き貯めてきたWeb小説の「電子書籍」化、第五弾は「平成影男」に決定!
ちゅーかもう加筆&校正作業に入っているんだけど、我ながらこれはとんでもない性悪な作品だなぁ、、と、第一、善人が一人も登場しない、全員が悪党か変態で、一般人は殺されるかいたぶられる素材としてだけ存在する小説。
でこの時期にTVでは「悪党〜重犯罪捜査班」が始まり、それをドラマウォッチの対象に決めたのも何かの縁か(笑)。
こうやって一本のドラマの感想をネタに、あれやこれやを書く楽しみの中には他の人がそのドラマをどう見てるのかってのもあるんだけど、「悪党」の感想の中では「中途半端」だとか「もっとはじけないと面白くない」っていうのが結構ある。
それは判るし、同感の部分がたくさんあるんだけど、でも実際、エグいまでの「悪党」な刑事を主人公に本気でドラマで描いたら、それは多分、想像以上に見ていてちっとも面白くないものになるだろうって思う。
強大な権力や力を持つ純粋悪のやることなんて実際に見たら気持ち悪くてしんどいだけ、。
例えば作り手側だって自分の経験だと、「平成影男」はかなりそのレベルに近いから書くのも正直しんどい、、それでも主人公とか登場人物達に、読者が愛想づかしをしない・させない「何か」を吹き込むので精一杯って感じなのだ。
TVの「悪党」は勿論、そこまで行かないライトなものだけど、おそらく制作サイドはその辺りのバランスを凄く考えていると思う。
時代劇の「必殺」では、仕事人が「殺し」を毎週やってのけるのだけれど、これには「時代劇」という完全無欠のフィルターがある。
それでも初期の「必殺」では、仕事人達は自らをヒーローと捉えていないという前提を制作サイドは常にメッセージとして全面に出していたと思う。
これを曲がりなりにも現代劇でしかもある程度リアルな装丁を打ち出した刑事物でやったらどうなるか。これは考えなくとも判ることで、つまり主人公が主人公として成立しなくなるんじゃないかな。
大昔、実写グロドキュメンタリー映画が流行ったけど、あんなのを毎週9時から自宅で流されてもって感じ。
それでもそんな話を展開したければ、主人公に「悪党」にならざるを得なかった必然性を与え、更に最後に懺悔をさせて、殺すしかない(あるいは悔い改めさせて誰かの為に死ぬとか)。
「悪党」が、笑ったままで生き延び、善人がことごとく彼らに蹂躙されて死に絶えていくストーリーにカタルシスを覚えるってゆー御仁は、ちょっと世の中をすねすぎ。
その辺りを狙ったダークな作品も小説の世界ではないこともないけれど、それもよーく見てると、最後の最後に「悪党」から的を外してつくってある、ってか「テーマ」を最後に上手く入れ替えてあるものが殆ど。
つまり作り手や受け手にとっての、なんらかの免罪符を持たない「悪」な小説や作品はないってことヤネ。
「悪党」の場合は富樫達に、それこそそれぞれに個人的な「免罪符」を持たせた上に、必殺みたく斬って殺す代わりに「出来るだけ極刑になるように仕向ける」逮捕劇でショックを和らげる手法をとっているみたい。
ただそれだと「悪党」の売りがあまりにも弱くなるので、犯人を追いつめるまでは非合法な手法(ただし感情移入してる視聴者が納得する範囲で)を、あざとく展開ってゆー構成になってるみたい。
 実際、第3回の放映回ラスト近くで富樫達が、事件の主犯にあたる池ノ上に「いちばん簡単なのは、お前に自殺してもらうことだ」と自白強要の為の一芝居を打つ場面なんかは、どこまでがハッタリでどこまでが本気なのかが判らない雰囲気を上手く醸し出していて、「上手いな〜」と感心しながら、製作サイドも色々苦労してるんだと妙に共感したり(笑)。
 それにどうやらこの物語の本当の「悪党」はホモホモ村上弘明じゃなくて村上弘明さんが演じるホモホモ前島らしいのが見えてきて、小泉姫はどーも前島にパシリに使われるなかで「悪党」化していく定めにあるような、、。
今回、最後の里中が噛んだ不法滞在者らの一斉検挙シーンなんて、「完璧・富樫ダーティヒーローVSうしろめたさ満開小物刑事小泉」みたいな構図になってましたなぁ。
まあ最終回あたりに小泉姫が富樫側に付く展開にするのかと予想してるんだけど、、、。
それか最後の最後まできれい事の正義の代表として富樫達の「悪党」ぶりを浄化してやるという苦い役割を小泉姫が振られてビターエンドとなるのか。
富樫らの「悪党」ぶりの落とし前をどう付けるか、どう引っ張っていくのかによって内容とか面白味がどんどん変わっていく作品ですね。(今回は富樫のポッキー脅し喰いとか犬猿・飯沼&柴田のやりとりとかのコミカルタッチも少し導入されててちょっと余裕が出てきた感じ。)

で、おそらく最終回まで見ても内容が第3話から殆ど変わらないだろうと思えるのがNHK大河の江〜姫たちの戦国〜
「江」については取り上げないっって書いたけれど撤回!!
これぐらい悪口書ける作品ないもん!!しかもNHK大河だもん(笑)。
豊悦信長が「儂のあとを引き継ぐのは光秀じゃ」とか言った時には目が点になり申した。
「儂の真意が判らぬのであれば光秀はその程度の男であろう」、、なーんか笑いがこみ上げて来ました。これって良くできたコントなのコントなのー?って感じ。
豊悦ってこの台本読んだときに文句言わなかったのかなー、こんなの誰がやっても無理、無理、ムリー!!とか。
 でも炎に照らし出された瀬戸康史君の蘭丸ちゃんがすごーっくエロチックでこのシーンみれただけで今までの事はチャラ、チャラでいいよーんってヤニ下がってたら、豊悦信長が死に場所求めて開け放った襖の向こうから「江」がドーン!!
おのれーなめとんかー!!
こんな演出、マジ、通用するって思ってるの?視聴者馬鹿にしてね?
いかに日本の教育水準が下がってきてるからって織田信長ぐらいみーんなしってるんだよー、本能寺の変ぐらい知ってるんだよー、そんな天下の織田信長が死ぬ前に幼女の姪っ子の幻みるんかい?大概にせーよー。
ってなわけで後は怒濤のお笑いと噴飯との交互責め、ハンコは割れるわ、茶碗にヒビははいるわ、幽体離脱した信長が江に乗馬指南するわ。
この場面、ハーレクイン・ロマンスかよー、「江」の年齢設定忘れてね?最後、上野樹里の泣き笑いどアップがなんともいえんわっ!!

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!