saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

洗礼者聖ヨハネの斬首

後藤が「グリード一匹押さえ込めないで世界は救えないぞ」と映司に言い放つ。受ける映司は「世界ねぇ、、」と冴えない顔で「まあ俺の場合はとりあえず目の前の問題だな」ととぼけて呟く。
こーゆの小林脚本は言いたかったんだろうな。
多分、比奈が映司の台詞「大切なのは、その欲しい気持ちをどうするか、かも」を遥に伝えてるシーンなんかは「これは健全なメッセージを持った作品なんですよー」みたいなアリバイ作りみたいなものであんまり重要なものではないんだろうと思う。
それにしてもアンクと映司の微妙なバディシステムや掛け合いの空気感が面白い。
アクの強いアンクの言動についつい目が行くが、映司のすっとぼけてるけどかなりの修羅場を覗き込んだって感じの腹の据わり方や、意外な狡猾さが「受け」に回っているから、こーゆー絶妙なやりとりになるんだろう。
3枚同種メダルのコンボの脅威を知っているアンクの目の前で、特段の悲壮さを見せずにそれを使ってしまう映司とか、更にその強力なパワーをそれなりに使いこなしてしまう映司に対する微妙なアンクの驚嘆だとか、、こーゆー「心の機微」レベルのやりとりが、仮面ライダーで味わえるってゆーのも考えたら凄いこと。
しかし、鴻上とアンクの商取引は取ったメダルの60%とゆーことで、人間側の「強欲」の勝ち。
それにグリード幹部達はコアメダルを強奪されたりスリ取られたりで、今の所、グリード軍は劣勢。
ここらで反転攻勢してもらわないと、いくら映司とアンクのやりとりが面白いからって、「仮面ライダーオーズ」全体のテンションが下がってしまうので要注意だなー、、。
って思ってたらきっちり次週はグリード勢から何か仕掛けてくるようで、ちゃんとその辺も計算してんだ小林脚本。


 グリード・強欲と言えば、最近読み始めた打海文三の「ハルビン・カフェ」を読了。
感想をまとめるには暫く時間がかかりそうだけど、この作品、ある登場人物の正体が分かる「前半」と「後半」で、かなり感じが変わる。
前半はそれこそ、これってどこに着地するんだろう、ってか着地する地点があるのか?って感じの重い話なんだけど、後半は至って読みやすい。
どちらが良いってゆー話でもないんだろうけど、後半は最近読んだ"ドン・ウィンズロウの「犬の力」みたく、あっ、ともう止めとこう(笑)。
chikaが「ハルビン・カフェ」を意識しだしたのはある新聞の書評欄でこれが取り上げられていた為で「三つの移民マフィアがひしめき合う中で凶悪犯罪が多発する無国籍化した日本の北陸地方都市」って設定だけで読みたい!って思ってた本。
例によってうだうだしてる間にこれを読むチャンスを失って、ある日、ぶらっと書店に入ったらカラヴァッジョ最大の傑作『洗礼者聖ヨハネの斬首』をカバーにした本が、、。
この装丁いいなぁ、、「ハルビン・カフェ」を読み進めながら何回もこの表紙みたもの、、。
洗礼者聖ヨハネを本当に斬首したのは誰(なに)か?
ハルビン・カフェ」には「ハルビン・カフェ」なりの答えがあったように思うんだけど、、。さてさて。

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!