saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

戦国自衛隊・関ヶ原の戦い

渡部篤郎が出てるせいでもないのだろうけれど番組の作りがなんとなくTBSの八犬伝を思い出させた「戦国自衛隊・関ヶ原の戦い」、、。
半村良の原作を映画化した第一作目の千葉版・戦国自衛隊をビデオで見て痺れたchikaとしてはまあまあの満足度でした。
隊員達と旧時代の村人達の交流エピソードに厚みがなくてバラバラした印象しか残らなく、あれって一体なんの為に撮ってるのかよくわかんなかったけど、小早川秀秋役の藤原竜也の演技はさすがだし津川雅彦の古狸ぶりもさすが。
反町隆史の無駄にドスのきいた伊庭明義はよくわかんないけど、元モデルだけあってタチポーズだけは格好良いし。少なくもと戦国自衛隊1549の江口洋介よりかは、千葉版・戦国自衛隊の迫力に近いので○。
戦国自衛隊ってゆー映画はchikaにとって、いつ見ても「ベトナム戦争」の事とか、精神文化の違いってことを考えさせられる大切な映画なのだ。
本来圧倒的な火力を持つはずの近代兵器が、死ぬことを人間にとっての最大の損失と捉えない文化を背景にした弓・矢・刀などのローテクの前に押されていく姿だとか、、、もっと言えば湾岸戦争から極端に見え始めてきた飛び散る血肉が見えない遠隔操縦戦争の意味だとか、、考えさせられる部分が一杯ある。
でも最近の戦国自衛隊はタイムスリップによる「物質と精神」の文化衝突を描き出すより、「守るべきモノは何か」みたいな子ども対象の特撮ヒーロー番組みたいなテーマを立ててるから、ちょっと違うんじゃねぇの?と思ってしまう部分が多々ある。
例えば「守るべきものは何か」っていうテーマを立てたからには、人が大量に殺されていくシーンを撮る時にはすっごく慎重な配慮がいるはずなんだけど、機関銃で数十人を薙ぎ払うシーンにはちょっとした快感という毒が混入してたように思う。
まあ一応、平成の自衛隊員が初めて人を殺した事に恐怖する場面だとか、小早川秀秋の苦悩の涙だとか死体の間で吠える伊庭のシーンもあったのはあったけど、、。
千葉・戦国自衛隊が描いて見せた生き物としての人間の「死」とか「殺傷」のえげつなさを視聴者に生で突きつけてくるような腰の座り方がないような気がする。
それが湾岸戦争後に撮られた「戦国自衛隊」の宿命なのかも知れないけど。

まあ第二部は見てみようとゆー気持ちにはなったかな。普通の話運びなら伊庭明義と嶋村卓也が関ヶ原で敵味方に対立するのだが、最後の最後に歴史の修復機能が働いて、、、みたいなコースなんだろうけど、何人もの殺人シーンを映写した分だけのしっかりした問題提起ぐらいはして終わって欲しいと思うよな、、。
池内博之君の背中を流しながら「ボク、、怖い。」って彼氏がしがみつくシーン。あれってどういう積もりで入れてあるんだろう?なんか必然性があるんだろうか?それともあれが「自衛隊」に対するリアリティの出し方としての演出なんやろうか?村人との恋愛を含めた交流シーンと同じで変な感じ。第2部で効いてくる伏線なんやろうか?

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