キッチュ・キング

お仕事前だと言うのに準備の合間に松平健の「忠臣蔵」を眺めてしまう。
別にこの番組が好きなわけじゃない。よーするに子どもみたいに嫌な事を先に延ばしているだけの話だ。
でも「松健サンバ」が有名になってから、松平健の出演する何を見ても「松健サンバ」を思い出してしまうのには困ったものだ。
あのドラム缶みたいな身体にゴールデンな着流し、、おまけに前髪パラリ、、なんて似合わなくてゴージャス。キッチュという言葉があるけれど、「松健サンバ」こそまさにキッチュの王者だ。
でつくづく考えたのは「松健サンバ」が当たるこの時代の不透明さではなく,昼行灯こと大石内蔵助の事だ。世間の目を欺くために祇園で放蕩三昧ってことなんだけど、、普通こんなことしちゃ敵討ちなんてやろうと思わないだろ。
って言うか喰うや喰わずの数年間を経て数十人の男達が主君の為に仇討ちするっていうのが判らない。いやもっと判らないのはそんなプロットを平成の世を生きる日本人が本当に理解したり共感しうるのかって事だ。
だって逆輸入ものの「ラストサムライ」見てへーって言ってるんだからさ。
元禄の世でも封建社会の枠組みはまだ感性レベルでしっかり残っていたのかも知れないね。chika達だってついこの間までは「終身雇用」っていう大枠の中で生きていたわけだし、プロ野球球団の身売りなんて考えられなかったんだから。
それにしても祇園で遊びまくってる派手な服着た松健・内蔵助、、やっぱどう見ても「松健サンバ」だよ。