三上博史の大ビザールオーラ満開演技

なんだかちょっぴり見れたモノになってた今週の「平清盛」。
巷の噂では、今回更に視聴率を下げたらしいけど（笑）。
でもchika的には今回のエピソードって雰囲気が、初回の中井喜一が出突っ張りの頃に戻ってて、番組自体が、まだ何かやってくれそうなまともさを感じたんだよね。
で暫く見てると、その要因が、松山ケンイチがいつもみたいに喚き捲らなくて、三上・鳥羽院の出番が圧倒的に多かったという事に気がつきました。
（これってもしかすると現「平清盛」の全否定？）
　それでも義朝が強訴にやって来る叡山の僧兵に対抗する時「俺の大好きなライバルの清盛をこんな事で失いたくない！」とか、又、少年ジャンプするので、思わずカックン場面がありましたが、それもいつもと比べると格段に少年ジャンプ展開が少なく、どちらかというと全体的な流れは、この脚本家が得意な「朝廷パート」の延長戦みたいな感じで落ち着いてました。
まあ鳥羽院が「平清盛、朕を射てみよ」と言ったシーン（正直言ってなんでこんな事の運びになるのか全然説得力のない演出と脚本ですが、今更、そんな事言うほど野暮じゃありません）は、評価が別れる所でしょうが、三上博史の大ビザールオーラ満開演技だけは皆さん認められるのではないでしょうか？
chikaなんて「おー！」って思わず見入ってしまいましたよ。
役者さんって凄いな〜、こんなに人物の練り込み設定も、行為の必然性もメチャメチャ薄い脚本で、「白河院の呪縛から解き放たれたい」という鳥羽院の手がかりだけで、これだけの入魂の演技が出来るんだから。
そうそう、凄いと言えば青木崇高の鬼若、思わず「龍馬伝」の後藤象二郎かとお思いましたよ！って、コレ褒めてないのか？
で次週は家盛の反乱。「平清盛」にテーマがあるとすれば、どうやら跡目争いにおける血縁のドロドロらしいから、まあ安定して見られるかも、でも誰か役者さんの怪演がなければ絵的にもたんだろうけど。

ああ、怪演と言えば、こっちはスーツアクターさんのワイヤーアクションが炸裂しまくって、「怪」の域に近付きつつある仮面ライダーフォーゼ。ワイヤーアクションならGAROの方が人間の情感や情念まで感じさせてくれるので、GAROが上かなって密かに思ってたんだけど、今回の空中戦は、純粋に視覚的に「面白かった」ので良い勝負でした。
それとか合気道娘が自分の肩に触ってくる相手を投げ飛ばすシーンを連続させて、それで持って、この少女の心理変化を見せるとか、結構、凝ってました。
こんなのを見るとつくづく「平清盛」よ、ガンバレ〜って思ってしまいますな。
少なくとも「江」の時は、「はよ、終わらんかい！」って思ってたのがないだけ、まだ救いがある。
多分、その「救い」って、今までヒーローとして日の当たらなかった清盛を描こうとしたそのチャレンジ精神にあると思うし、そこんとこも一度思い出して（「ど漫画路線」、こんな袋小路に入ってしまったらもう無理か？）頑張って欲しいものです。