saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

*p1*ロリータ天使悪魔普通の高校生

SPEC、とうとうchikaのツボに嵌りました。面白いっ!
「筋立て」は相変わらず過去のSFサスペンスの寄せ集めなんだけど、なんと言っても作品のダークさがいい。
ダークたって、表面的に「どす黒い」ってのじゃなくて、瀬文が警察(公の正義)を裏切って、志村を救うために(私の正義)を選んで「転びバテレン」するみたいな展開に現れる部分ね。これが他の番組だったら瀬文は苦悩しつつも絶対に警察(公の正義)は裏切らないし、志村は別の要因で助かったり、瀬文に関係のない所で殺されるような展開で逃げちゃう。
 その辺り(瀬文の個人の思い)を優先させて、主人公としての「正当性」を遠慮なしに堕としちゃうところがいいね。この時点では、まだそれなりに警察官としての領域に踏みとどまっている相方の当麻に「瀬文さん、ニノマエと取引しちゃったんだ」と言わせたり、細かいな〜。
それに植物状態から生還した志村を見て、嬉しい筈なのにどうして良いのか判らず、助けを求めるように当麻に「どうしたらいい?」って言う瀬文が、切なくて無茶苦茶キュート。まああんな時間のフリーズした世界を体験した後、いくら頭では判っていた筈の「病を治すスペック」を見せつけられたりしたら、混乱して当たり前、そーゆー事を含めて瀬文の後悔とか喜びとか判るなぁ。
それに対して「笑うしかないんじゃないですか」って答える当麻ってマジ、ハードボイルドハンサムウーマン(笑)。
男女立場逆だよ、、、でも実際世の中、こんな場面が多いよな、、女は(いやオカマは)こんな場面の男を見るとギューしたくなる。
って又、話がそれちゃったけどダークって言えば、せっかく死の淵からすくい上げた志村を目の前にして、それも復活した兄の胸に美鈴が飛び込もうとした矢先に、スペック者による志村拉致と殺害って展開も残酷な程、スピーディ。
ラッパ吹いてたあの空間転移みたいな能力のスペック者、映画「マトリックス」に登場したツインズをなんだか思いだしちゃった。
真っ赤なラッパを拭き上げて志村の身体を徐々に転移させていく演出もツインピークス+マトリックスラインでなかなか面白かった。
面白いと言えば主役の二人以外では、野々村(竜雷太)とニノマエ(神木隆之介)。
竜雷太さんの「レレレのレー」は、見てて「(イタい)に近いピリピリ」を感じるんだよねー(基本、雅ちゃんとの絡みは全部そうだけど)。そのくせ、シリアスに戻ると凄い安定感があるし、、うーんなんてんだろう、この落差感、凄すぎ。
神木隆之介君のニノマエも「落差」演出だよね〜。
「悪魔と天使」みたいな、、それに+オ・カ・マ・・悪魔も天使も性別がない存在なんだけど、そういう線をねらってるのかな。
しかしこの年代の「男」で「ロリータ」演じられるってのも凄い。
前にもちらっと書いたけど神木隆之介君のスキップシーンってあれ演技じゃないだろーって(笑)。
SPECじゃその上、普通の高校生みたいに見えるニノマエを上から被せてるから、神木隆之介君は「普通の高校生」「小悪魔ロリータ」「抵抗の超能力戦士」みたなごちゃ混ぜを演じてるわけで、それぞれがそれなりに見えるから、やっぱ役者として才能あるんだなーって妙に感心しちゃった。

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!