saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

テキサス・チェーンソーとハートランド

今日の日記は@nifty:@homepage:エラーの映画レビューコーナーからの部分転載です。何故、こういう事をするのか充分にお判り願えると思うのですが「大きな悪より小さな悪の方がまだまし」という願いも不発に終わり、小泉某は給水武力部隊の派兵を延長しそうだし、、えーいこうなりゃchikaもやっちゃる!!って感じです。


アメリカの極右は、五大湖沿岸、オハイオ、ミズーリ両川流域のハートランドから生まれるとされている。例えばアメリカの穀倉地帯の小さな町。そこにある農場の納屋の暗闇や酒場のざわめきからパラノイアが生まれる。

伝説的ホラー「悪魔のいけにえ」のリメイクに挑んだマーカス・ニスペル監督の「テキサス・チェーンソー」を見た。(ちなみにテキサス州は言うまでもなくブッシュ大統領の地元だ)、、、で、やっと理解出来たんだけれど、前作もこの作品も本当に怖いのは、モンスター・レザーフェイス自体ではなく彼の「家族」だという事だ。
いやもっと言えば彼らが生息している密閉された「田舎」というバックグラウンドだろうか、、。
テキサス・チェーンソー」では地元保安官の登場場面が多いのだが、彼が今風のイカれた若者を執拗に痛め続ける狂ったマッチョぶりの演出を見ていると、この映画が前作よりも「家族」や「田舎」に焦点を当て直しているのがよく判る。
けれどこんな「怖い田舎」の描写は今に始まった事ではないのだ。
「アメリカン・ニューシネマ」の金字塔、イージーライダーの鮮烈なラストシーンは今でも語りぐさになっているのだが、問題は1970年に公開されたこの映画の背景である「田舎」が、30年を過ぎてもそのままだという事にある。
イージーライダー」に比べるとがくんとレベルが落ちてしまうが、車の故障で立ち寄ったアメリカ中部のさびれた町で3日間の立ち往生となったドラッグクイーン達を描いた「3人のエンジェル」だとか、ネブラスカ州で実際に性同一障害をもつ女性の身の上に起こった悲劇を元に作られた「ボーイズ・ドント・クライ」だとか、、、アメリカ映画は延々と二重の意味で「内なるハートランド」を撮りつづけて来たのだが、、そこでは30年間、何も変わらず正にリンチ監督の「ストレート・ストーリー」を地で行っているという事になる。
ブッシュ再選やイラク戦争の背景にあるアメリカの文化的な側面を語って行けばきりがないけれど、今にもズボンが落っこちそうなファッションを良しとしている、日本の「犯され文化」に溺れきった若い子たちを見ていると、何処かでそういった価値観の整理をし続ける場所や人が必要なのだという気がしている。

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!