saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

少年ジャンプ的世界

今週の仮面ライダーダブル、面白かったじゃないですか、わざわざ最終三週前に寺田農さんに炎のロンドを踊って貰ったかいがあるというもの。
それにユートピア・ドーパント、強い強い(笑)。
加頭さんの「もの落とし病」がこんな伏線(メモリ装着方法)になっていたってもの、お洒落過ぎ。
能力的にはユートピアよりホープとかウィッシュの方が妥当だと思うんだけど、理想郷とは正反対の世界を構築しようとするその野心を皮肉ってるんだろうね。
所で、このラス前を見ながら、ダブルの一年間を振り返ってみると一番人間が描かれていたのは冴子さんじゃなかったかと思うんですよね。
chikaにとってのダブルの肌触りって「少年ジャンプ」なんです。
最近、ジャンプ読んだことないんで、今、ジャンプがどんな風になってるのか知らないけど、昔、ジャンプで描かれる世界といったら「際限ないバトル」と「男同士の熱い友情」そして「仲間」だったんですね。
たまたま恋愛とか取り上げられても、ぜんーっぶ童貞ラブ(笑)。
なんだかダブルもそれに似てて、依頼ごとに、親子愛だとか復讐だとかいろんなテーマが取り上げられるんだけど、みーんな恰好だけで、結局、「ダブルかく戦えり」って部分に集約されるわけ。
いやー言っちゃ、特撮ヒーローモノなんてみんな大なり小なり構造的にそうなんだけど、ダブルの場合は、それをあざとく計算しすぎみたいな。感動抜きの心理説明、「心」を描いているように見えて「心」がないのがまるわかり(笑)。
この逆の方法で、ヒットを飛ばしたのが小林靖子脚本。電王とかシンケンジャーみたいな。
そんなダブル世界の中で意外と「心」があったのが冴子姉さん。常に妹に向けられる父親の関心を引きたいばかりに「出来過ぎの姉」がとってきた数々の「悪女」ぶり。
冴子さんにとって「いい人霧彦さん」が単なる道具でしかなかったのに、深紅郎さんにぞっこんだったのは、深紅郎さんの本質がパパに似てからなんですねぇ。
そして冴子さんってば、一時はファザコンを乗り越えて、深紅郎さんと共に一人の女として独立しかけたんですよね、、。
まあこーゆーのも多分、脚本展開上の偶然の産物なんだろうけど、それにしてもこんなに一人の女性、しかも「悪女」の軌跡を描いた特撮ヒーローものてゆーのは、ダブルが初めてだったんじゃないかと。
 
そしてダブルの最終回。懐かしの少年ジャンプ的世界が怒濤のごとく、展開される予感。「悪魔と相乗りする勇気はあるかい?」
翔太郎、ハーフボイルド。フィリップ、魂を取り戻したデータ人間。二人の絆は永遠に!!lてか。


まあそんな感じでダブルが少年ジャンプ的世界に回帰しつつある時、方や龍馬伝の方は、龍馬がどんどん山師的な存在に変貌していきますな。
一部二部での「自分探し青年」の時も、その生き方に芯があるように見えなかった福山龍馬だけど、山師になったら、その芯のなさがかえって際だって来てるみたい。
だからグラバーさんに商談を持ち込んでるその姿が、脚本でいいたような「隠し事なく誠意を持ってぶちあたれば相手の心に響く」じゃなくて、龍馬が途方もないはったりを噛ましてるみたいに見える(笑)。
まあ今回の龍馬は同じウマでもお元の当て馬だからどーってことないんだけど。お元が龍馬に自分が隠れキリシタンである事を黙ってろって脅迫(脅迫にも取引にもなってなかたけど)するシーンは異様に綺麗に撮れてましたね。
お元の耶蘇的パラダイスと龍馬的新世界の遭遇が、一種の恋愛モードに変化しちゃうんでしょうかね。ホントなら土佐の上士・下士の否定の世界観から、隠れキリシタンであるお元に繋がるべきなんだろうけど、この「龍馬伝」にそれを求めるのは仮面ライダーダブルに家族を喪失したフィッリプの苦悩描写をもっと求めるのと一緒だよね(笑)。

 ・・・次回は近藤長次郎が逝く番ですか。龍馬伝って、人の死に、特に志士達の死なせ方(正確には死なせ方というより、その死への解釈)に色々疑問があったから、今度はどうなのかなーってちょっと心配してます。
いやかえって、龍馬伝の脚本だと、長次郎さんの切腹に対しては必要以上に温情的な展開をするような気がしてますが、すると誰が悪者になるんだろう?やっぱ亀山社中の誰か?あるいは不可避の成り行き?

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!