「破門」 第6話
本気で怒っている時の桑原って凄く怖いんですね、ヤクザだからとゆーより本質的に凶暴・・例えば、その相手が心を許し始めた二宮でも関係ない。
兎に角、無茶無茶怖い。
二宮の事務所に殴り込んだ桑原は、自分の組の金を持ち逃げした映画プロデューサーと二宮に何らかの関係があると思っていたんでしょうね。
で、ドラマの冒頭「エリーゼのために」なんかを聞きながら、食後のコーヒーを啜って「ヤッパし、コーシーはブルマンやな~」と「昭和の大阪のオッサン」化してる二宮に襲いかかる桑原の姿見てると、二宮との間に芽生え始めていた友情に似たあれは一体何やったんや?と(笑)。
でも、二人が持ち逃げされた金を追いかけ始めると直ぐに、前の「疫病神コンビ」の復活。
二人が揃ってご飯を食べるシーンを見てると、コンビ復活に二人共まんざらでもない感じ。
久しぶりに再開したボケとツッコミの漫才コンビが、お互いの感触を確認し合いながら嬉しそうにネタをやり始める、そんな感じ。
でも今度のトラブルは、本家筋が絡んできて、桑原にしても余り余裕をかませるようなものでもないようなのですが。
しかしそれにしても、二宮はあんな目に合っていながら相変わらず人が良いんですよね(原作はどうなのかしら?ドラマ版では演じるのが濱田岳君なので、とことん憎みきれない人物像になりますが)。
屋台で交わされる小清水(組の金を持ち逃げした映画プロデューサー)と、二宮の会話を聞いていると、なんなかんな言っても二宮は人が良い。
桑原も事ある毎に、二宮を「ヘタレ」扱いするんですが、二宮が心の芯まで悪党なら、それなりの付き合い方しかしていない筈なんですよね。
ってことで二人は行方を眩ませた小清水のあとを追って、彼と繋がりのある金本総業社長金本に揺さぶりをかけます。
基本的に「破門」に登場する人物は女性以外は全員、悪党ですからこの金本も同じです。
桑原に凄んで見せる金本にカチンと来たのか桑原、そばにあった灯油を金本にぶちまけて、脅し上げるという暴挙にでます。
それを側であたふたしながら見てる二宮の表情が又、面白い。
でもこの桑原の凶暴性が今回の山では、様々なトラブルを生むんですよね~。
「このガキ、誰に大口叩いとんのじゃ。おどれらこそ小清水にナンのようや!」
・・・それがアカン、それがアカンのや桑原さん(笑)。
小清水の潜伏先かと思われた茨木で桑原は、そこで鉢合わせた久保と磯部いう筋モノを例によって撃沈するんですが、この二人が桑原の言う「ヤクザ社会はピラミッドや、上にはさからわれへんのじゃ、しょーむな!」そのものである本家筋の構成員だったんですね。
で話は次のステージへ、今度は小清水の女が住むという「グレース桃ヶ池」に二人は移動するのですが、ここで更に本家筋の構成員と遭遇。
しかし今度はかなり気合いの入った相手で、さすがの桑原に、二宮へ「にげぇ~っ!早よ逃げんかい!」と言わせるほどの凶暴さ。
「ぇーっ!今後は(僕のこと)見捨てへんのか?」と二宮は驚くのですが、それぐらい桑原が切羽詰まっていたのか、あるいは二宮に情が移っていたのかそこの所は判りません。
そこは判りませんが、桑原がこの相手に腹を刺されたのは、はっきり判ってます(笑)。
で一旦は逃げ延びた二宮が、桑原を運び込んだのがヤクザ御用達の内藤医院、「あけんかーぃ!」と瀕死のクセに医院のガラス扉を蹴りまくる桑原も凄いですが、対応する内藤医師も不貞不貞しい。
ってか後で登場するんですが、二宮の知り合い件・情報原の大阪府警4課の中川も、どーよコレ?って感じの人物像です。
二宮に対する「お元気ややあるかい。通風や」の挨拶、あんた、賄賂で旨いモン食べ過ぎでっせ(笑)。
とにかくどいつもこいつも、、って感じなんですがみんな妙にリアルなんですよね。大阪府警4課の中川みたいな刑事、、マジでいそう・・いやほんまに・・。
で逆に妙に現実離れしてるのが「破門」に登場するヒロインに該当する女性陣ですね。
今回、初お披露目の桑原の女である多田さん。「なんでやー、なんであの桑原にこんなエエ女が出来るねん」二宮でなくてもそう思います。
昔、桑原がヤク中になった多田を助けたのが縁、とか劇中では紹介されるんですが、「桑原が女をヤク中にして」と空耳してしまいましたよ(笑)。
いくら悪党を並べても、視聴者の「ヒロイン」に対する期待度だけは裏切らない・・この辺りのバランス感覚が「破門」のエンタメ度を押し上げてるんでしょうね。
お陰で、入院中の可愛い桑原のパジャマ姿をみる事ができました。