saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

こんなジョン万次郎だったらいいのになぁ

えー、みなさんは今回の「龍馬伝」、武田鉄矢先生演じる勝海舟、何点付けられたでしょう?
この人の場合は、武田鉄矢という人間が後ろに下がり見えなくなって勝海舟が前に出てくるという、つまり武田鉄矢が勝海舟に化けることは、絶対にありえませんから、武田鉄矢の中の勝海舟をどう引き出すか、ただこの一点にかかっているのでしょう。
武田海舟の第一声、、うーん、しゃきしゃき江戸っ子を意識しすぎじやないですか、このまま行くとかえって変、って心配になった辺りで、一応江戸っ子口調のいつもの武田節に戻ってました。
 でも、さすがに坂本龍馬愛の男、武田鉄矢、自分の胸の中の勝海舟を呼び覚ましたようです。龍馬が師と仰ぐ勝海舟の役を得て、自分自身の年齢も重ねた上で、目の前の龍馬が可愛くて仕方がないんでしょうね。
役者としてどうこうより、そういう幸せ・絶好調のスタンスで勝海舟に望んでいる武田鉄矢の演技を見れることを素直に喜びましょう。
今回の勝海舟坂本龍馬の出会いは脚本のオリジナルだそうですが、今までの史実アレンジの手腕を見てると、もっと変化球を投げられた筈なのに、こういう面接試験のパターンにしたのは、ルービックキューブをカチャカチャまわして全面を完成させるみたいな感じで、二人の出会いを描きたかったんでしょうか。
要するにキューブを回していく過程で、この時点での龍馬の内面や人物像その思考、同じく勝海舟のそれを刻むように見せていくみないな。
それでラストに、雲が切れて一気に空が晴れ上がっていくような龍馬の咸臨丸への乗船シーンを持ってくる。なかなかの構成でした。
ジーンと来る感動というより、爽快でした。こーゆー心が晴れ渡っていくような感覚を与えてくれるTVドラマって最近殆どないですよね。
でもこーゆーのは「金と効率と感動」のバランスにいつもシビアでないいといけない民放では作りたくても作れないのかも。だから逆に言えばNHKが勝負できるのは、こんな方向性しかないと。民放センスに媚び媚びした番組作りすんなら受信料返せと、まあ、どーでもいいんですねどね(笑)。
それより今回、ドラマとして見ていてドキリとしたシーンは、近藤長次郎が半平太に「饅頭屋ごときがなんで勝の書生になってるんだ」と侮辱を受けたときに「武市様、饅頭屋ごときなんて言葉を使う人になってしまったのですか」と返す下り。
今回の放映回中ではシーンとしてはそれほど大きい取り扱いじゃないのに、ここだけ妙に硬質でハードでした。
近藤長次郎を演じる大泉洋の台詞の放ちかたの間合いとか声の張りが、このシーンに命を与えてましたね。まあそれを受ける下地としてこれまでの大森南朋の半平太演技の積み上げがあったわけなんですが。
しかしここでも、難癖を付けてあわよくば勝海舟を斬ってやろうとしたのは龍馬じゃなくて、半平太って事になってますなぁ、、、可哀想な半平太。

PS お勤めの関係でどーしても時は録画に頼っている「龍馬伝」なんですが、ついでに録画しちゃったのが日曜劇場で始まった「新参者」。
勿論、原作が「このミス」第一位、東野圭吾の「新参者」だからです。
たぶん本の方を先に読んでれば、TV版なんて興味がわかなかったと思うんですが、、いや阿部ちゃんが加賀恭一郎やるんなら、それでも見てかも。
阿部ちゃんの加賀恭一郎って面白いですね、こーゆー刑事さんにびたっとマークされたら精神的に参っちゃうとゆーか「すべてまるっとお見通し」な目がサイコチック。
対して時折見せる子供じみた意地っ張りさや軌道を外れた言動がチャーミング。
勿論、小説の加賀恭一郎を知らないから言えることなんですけどね。あーそうそう、知らないから言えると言えば、「龍馬伝」のジョン万次郎。
トータス松本、爽やかな登場ぶりでした。「イエーッス」のJAPANイングリッシュも板に付いてたし(笑)。
今のところ漠然とした「こんなジョン万次郎だったらいいのになぁ」像に凄く近い、とゆーより、慣れない頃の福山龍馬と龍馬像の乖離に比べたら、全然いい。凄くいいキャスティングだなぁと。まあ本格的に動き出したらどーなるか判らないんだけど。

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