saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

赤と白

  今日はバリを発つ日。航空便の加減で夜の12時過ぎの出発だから、丸一日、観光に当てられる。バリのビッグネームはキンタマニー高原を除いておおよそ制覇した事になるので今日は復習編。前回の旅行で訪れそびれたアルマ美術館を中心にウブドにもう一度行くことにした。今日のガイドも一人っ子君。
 今日の交通状況は少し変化があった。なんと罰金1000円を無視しヘルメットを被らないでバリの民族衣装や帽子を被ったライダーが沢山いたのだ。一人っ子君の説明によると今夜は満月なので大きなお祭りがあり、その寺院にお参りに行く場合はヘルメットを被らなくて済むのだそうだ。でも都心から離れると十才にも満たない子どもたちがノーヘルメットで三人乗りをしながら山道を爆走してるんだけど、、。
 善と悪が等しく混在する世界観とはよく言ったモノだ。それはヒンズー教の中だけにあるのではなくバリっ子の中にも日常的にある感覚のように思えた。
 更にウブドに向かう田舎道が急に渋滞しだしたのでどうしたのと聞くと「原因はトラックの運転手が道ばたにある焼き鳥屋さんで昼食を取っているからさ。」との事。実際、道路幅の半分を塞いで4台の小型トラックが止められており、山側にへばりつくように立てられた東屋で数人が焼き鳥をほおばっていた。日本でも良くある光景だけど渋滞はおこらないぞlっと。
 アルマ美術館は入館するまで商業ベース色が強い美術館だと勝手に思いこんでいたのだけれど展示館自体は落ち着いた雰囲気だった。それにバリ絵画美術自体は幾つかの主要な流れを掴めば、それ以上の何かがあるというものではないので、どの美術館ならという格差はないようだ。
 chikaの目にはルラジャハン(呪術的な絵)として、人が動物に動物が人にトランスする世界を描いた絵が興味深く映った。鷺が人間の司祭に化け、その正体を見破った蟹に殺されるというストーリーの一場面なのだが、極めてバリらしいモチーフだと思う。その他、カラ・ラウーつまり月食を引き起こす魔人の絵など、一人っ子君の「今日は満月だからお祭りだ」という言葉を思い出した。

 昼食はこの美術館内のレストランで取った。今まで体験したバリの中で最も美味しいナシゴレンを食べたと思う。ゆったりとした時間の中で食事を楽しみたいのなら、このレストランは穴場だと思う。
 その後はお定まりのモンキーフォレストから、ウブド市場までのジャランジャラン。でもウブド市場はすれ方が激しく、年々、悪い意味で観光地化していってるようで少し悲しかった。
 ウブド市場の裏側にあるショッピング通りに二件ほどタトーショップを発見したのは収穫。何故ってバリ男性陣の「肌」の魅力が堪能出来るから。
 相方はしきりにバリにうじゃうじゃいる欧米人観光客のスタイルの良さを賞賛してましたが、あんなのは所詮見てくれ、でかいだけが取り柄のふにゃチン、、バリっ子の「肌」の魅力には叶いませんわ。て、実際背中にタトーを施されている若い子を見たけどドキドキしちゃいました。あんなのを一晩中ベッドの中で眺められたらなぁと(濃過ぎる顔は外して欲しいけど)。
 ・・・そして旅の終わりは空港近くのジンバランで夜の海岸を見ながらシーフードバーベキュー。空港の光や近くの岬の灯が幻想的でした。でもchikaの中のバリの代表的なイメージはいつ訪れても空に上がっている凧なんです。
 そして今回、その印象につけ加わったのは、ノーサンキュー日本人に対する物売りの子ども達の罵声と、街で遊ぶ子ども達の明るい笑い声でした。

「青空に独立の旗 赤と白 売り子と同じ 凧を揚げる子」

 まあこんな感じで五泊六日のバリ旅行を簡単に一日対応の形式で纏めてみました。Webの読み物としての字数の上限もあり、かなり内容を切りつめたのですが、大体はこんな感じの旅でした。
 気が付けば香港・タイ・ベトナム・バリと最初のハワイを除けばアジアの観光地を巡っているchika、でも国内では日本の目は常にアメリカやヨーロッパなどいう飛んでもなく遠い国に向けられています。
 アジアの国々で彼らと出会うたびに否応なしに感じさせられるのは白人優位の思想です。さらにそれが無意識のレベルにあるから質が悪い。さあ日本、これからどうするの?といつも考えさせられてしまいます。

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!