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ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

真田丸 第27回 「不信」

 本来なら新納慎也さん演じる秀次に心が奪われる筈のエピソードなのに、やっぱりってか、相変わらず秀吉やってる小日向文世さんから目が離せません。
 というより、視聴者も秀次や信繁の視線になって、クルクル変わってつかみ所がない秀吉の感情の起伏や論理に怯え、無意識の内に秀吉を注視してしまうと言う、、、かって画面の中の俳優さんの一挙手一投足に、その表情の動きに、視聴者がこれ程まで怯えホッとしなければならないドラマがあっただろうか、いやない(笑)。


 と極端に書いちゃったけど、勿論、三谷脚本が作り出した新しい秀次像に血肉を与えた新納慎也さんの演技は勿論素晴らしかったです。 特にあのキョドルような目線というか常に秀吉の評価を気にしていながら、時より覗かせる自分という人間へのプライドとか、その辺の振り幅が、顔の表情筋とかに現れてて素晴らしい。
 三谷脚本ってか企画自体もそうだけど、歴史上の人物の新しいキャラ創造と俳優さんの抜擢がとてもユニークでしかもそれらが上手く嵌ってる。
 その点で今回改めて思ったのは、信繁の堺雅人さんと、信幸の大泉洋さんね。
 二人はこの物語の土台なので、いても当たり前というか、あんまり意識されないんだけど、今回の兄弟喧嘩見てて、信繁の、策士策に溺れる自分の事は判っていても、ついその場でよかれと思った事をやってしまう反応よすぎな感じは、堺雅人さんにしか出来ないだろうし、信繁の「お前の抜け目のないところが腹立つ!」って言った、我慢の子が持つまっすぐさは、大泉洋さんがやるからおかしみと暖かさを感じるわけで、やっぱこのお二人さんの配役は、改めて上手いなぁと感心しましたですよ。
 それに、今まで、主人公が、そのお兄ちゃんに人間的な欠陥をグサァってやられて、その姿を視聴者にちゃんと見せたって事、あったかなぁ。

 大体、そんな場面は、結局、主人公を盛り立てる為の舞台装置なのに、真田丸の場合は、「そうそう、お兄ちゃん怒るの判るわぁ。第一、信繁、それでいままで、一杯しくじってんじゃん!」みたいな感じですからね(笑)。


 ああ話の方は、いつもの様に、いやいつにもまして「あの時の秀次の心理はこうだ。秀吉のホントの気持ちは捨、つまり豊臣家だけにあって云々」と人物深読みがとっても楽しい出来に仕上がってました。

 真田丸の場合は、登場人物一人一人の言動の裏の裏の裏まで読み込める所が楽しみの一つですからね。
 まあ正直言って、chikaは最近、それちょっとお腹一杯になって来て、もうちょっと「大きな」部分を描いてくれないかなぁって思い始めてますが、このデリシャスな大河ドラマも何時までも続くわけではないので、あんまり贅沢言ってたらバチが当たりますね。


 で、今回の真田丸発の「名言」が、飛び出しました。

 みなさんご一緒に、「貰えるものは、病気以外なんでも貰っとけ」。
 これ好きやわー。

 次点は「あいつの心が弱いのが悪い」、これ、いかにも秀吉論理。

 これ、悪用されると、たまらん。

 

↓「あいつの心が弱いのが悪い」の適切な使用例(笑)

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