saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

「カクヨム」から学ぶ経済と社会 4

 今日の考察は、「電子書籍(WEB小説)サイトは蛸壺」論について。一旦沈んだら絶対に出てこれない、蛸壺のように誘い込まれたら最後、這い上がれないという状況についてですね。
 でもそこから「離脱」しようと思ったら簡単なんですよ、自らの意志で退会なり解約をすればいいだけなんだから。

 蛸は頭の良い生物だと言われますが、自分の身を守る本能が強すぎて、自分が逃げ込んだ場所(蛸壺)に異変が起こっても逃げないんですよね。それを利用したのが「蛸壺」漁。
 で、Wikiなんかを読んでみると『自分達にしか通じない特異な習慣を外に持ち出して通用させようとしたり、縦方向にばかり広く横の繋がりが希薄である事を揶揄して「蛸壺的」と表現する事がある。』なんて事もかいてありますが、別にこれは我らが愛すべきワナビピープルの事を揶揄しているわけではないでしょう(笑)。

 「一旦潜り込んだら終わり」の状況、こういったサイトへの出品者の圧倒的人数はそうなんでしょう。
 まあこれはカクヨムさんだけに限った話ではありませんね。
 ただカクヨムさんは、後発組で書籍関係の大手企業が関係してるだけに、この側面に対する作り手側の期待が大きかったんじゃないでしょうか?そうそう「新天地」って言葉がありましたね。夢と希望と絶望が混じった単語です。「新天地」を求めてカクヨムへ(笑)。

 

 昔、chikaがSF大好き小僧だった頃、よく近所の本屋さんとか、もうちょっと大きくなって本物のキンキキッズなってからも、大手書店とかによく遊びに行ってました。
 本屋さんに行くと時間を忘れちゃうんですよね。
 本棚にズーラーっと並んだ本、それぞれの本の中に自分がまだ知らない知識や人生や冒険が詰まってるんだって思うだけで、ワクワクしてました。

 特に品揃えの多い大手書店なんかにいくと、その広がりがもっと強烈、「えーっこんな事がテーマとして取り上げれて一冊の本になっちゃうんだ!」とかの発見の連続。
 これは絶対に「蛸壺」なんかじゃない、、。誰か、たった一人の読者の為にだけ書かれたような本がそこにはあったし、自分もいずれそんな本に巡りあうかも知れないって、一種のロマンですよ。

 そしていつか、もし夢が叶うなら、そんな一人の為に本を書いてみたいとか(汗)。

 今、小規模の本屋さんは悲惨ですよ。個人経営は絶滅種に近い状態?って言うか、大小含めて「本屋」自体の数が圧倒的に減ってる。
 たまに出くわす街の本屋さんの多くは、TVなんかで取り上げられてる様なユニークな本屋さんじゃなくて、本の品揃えは「売れ筋」だけ、コンビニの書籍コーナーの拡大版かい?って感じ。
 昔は、それぞれ、ほっておいても品揃えも含めて一軒一軒が違う「本屋」だったんですよ。あの本屋に行くと「あのエロ本が置いてあるけど、あっちの本屋は」みたいな(オイオイ)。
 でも文句言えないですよ。このご時世で「本屋」さん、続けてるだけでも凄いんだから。
 そんな本屋さんでも、売りたい本、あるいは売れる本の「平積み」だけは、共通してありますね。
 でもこの「平積み」、背後に本棚があって、そこにぎっしり本が詰まってるから「平積み」なんですよ。
 全部が平積みだと、それが当たり前だから「平積み」にならない。
 「平積み」の本なんか目じゃないって人は、あっちの本棚に、ふらふら、こっちの本棚にふらふら出来る。
 そういう人にとっては「平積み」だけの店なんて「本屋」さんでもなく、わざわざ立ち寄る必要もない場所。
 もっと言えば、書名でサーチをかけてアマゾンでポチでしかない所を、何故、本屋に行くか?って話ですね。
 そこに行けば、新しい発見と刺激があるからでしょう。それを本屋さんという空間の中を漂うことで、手に入れられる。
 能動と受動が組み合わさっているんですよ。

 WEB小説サイト、特に「カクヨム」とかは、アマゾン書籍ポチと本気で隔絶したシステムを作り上げないと本当に意味がない。
 送り手サイドで言えば、やろうと思えば、WEB小説サイト通過しなくても、個人の単位でキンドルでも楽天でも自由に個人出版が出来るんですよ。
 今の状況なら、ポッと出の「個人作家」さんが、日の目を見る確率なんて、カクヨムでもキンドルでも楽天でもパブーでもみんな一緒でしょ?みんな滅茶、滅茶、低い、果てしなく0に近い(笑)。

だったらWEB小説投稿サイトに無理して拘ることないですよ。

 

 そんな中、『本屋さん』で、品揃えが一杯ある実力もってるのに、分野別に、数冊しか人目の付く所に置かない、あるいは置けない、みたいなコトしてたら、自分で死に行ってるようなもんです。
 それと書籍をどうレイアウトしていくかが、『本屋さん』の腕の見せ所なんですよ。
 それを客に任せてしまったらどうなるか?横暴なジャイアンみたいなお客さんがいて、「のび太。俺はこれとこれが一押しなんだからな、全部平積みにしろよ」とか、まさか「例え」でも、そんな事ないよねー。

 客のリクエストは取り入れなきゃならいけど、それと『本屋さん』本来の腕の見せ所とは違う。
 養鶏場みたいに、集めるだけ集めて、産み落とした卵だけ拾うって発想じゃないかぎり、あるいは蛸の防衛本能を利用して海の中にツボを沈めるだけで蛸を釣り上げるみたいな発想じゃないかぎり、やるべき事は一杯ある。


 まあ、蛸さんたちも、共食い以外の這い出る知恵を働かす必要があるけどね。
 最後に、いちびった事書いてもうしわけなかったけど、今回は「本屋ラブ」が昂じてちょっと文章が感情的ドライブしてしまいました。
 次回は、自称WEB小説作家とプロ紙媒体作家はどこが違うのか?って話も腹に含めながら「カクヨム」を眺めてみたいと思います。

 

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