連続ドラマW 予告犯 -THE PAIN- 最終話
このドラマ、全5話で完結。かなり面白かった。
ホント、出だしの第1話は不安材料が一杯でこの先どーなっちゃうんだろう?と思いながらも、その「不安材料」自体が新奇性故のもので、それを上手く処理できれば良い線いく筈って予想通りってか、最初ランダムに公開裁判のターゲットになっていた人間達の背景が、こんな形で結末に流れ込んで行くとは!
1話2話までに感じた「シンブンシ達が何故こんなに簡単に証拠や資料を集められるのか?」って疑問も、公開裁判自体の意義自体が良く判らない状態が、最後に納得できる形にしたのも凄い。意図的だったんだ。最初だけ見ると現代版必殺仕置き人かと思ったよ(笑)。
それにしてもクール・ハード・ダーク気味に進んでいたこのドラマが最終話で泣かせに来るとはね~。
「鉄の男」佐久間がこんなにウエットで「悩める男」だったとは。
すべて脚本の成果でもあるし、最後まで一気に持っていった見せ方も含めてのシリーズ構成の力だと思う。
ちなみに
スタッフ
シリーズ構成:中村義洋
監督:中村義洋、平林克理、佐和田恵
脚本:林民夫、田中洋史
ただしこのドラマが冤罪や現行裁判の問題点に深く切り込んだか?どうかは疑問、、ってか、それが目的じゃなかったんでしょうね。
まあ敢えて言えば描きたかったのは「信じる」事の難しさと、己の信念を貫く人間達の悲哀と強さって所なんでしょうか。
そうそう俳優サン達の事ですが佐久間を演じた東山紀之さん、年齢なりの渋みが、ようやく「幾ら歳を経ても歳を取らない外見」を突き破って露出して来たって感じで、これからがホントに楽しみになって来ました。
最終話で見せた「弱い佐久間」と、「シンブンシ佐久間」との振れ幅を、これからもっと上手く見せてくれるんじゃないでしょうか。
あと戸田恵梨香ちゃんね。これは今回、友情出演レベル(笑)。
彼女を下手にシンブンシ達に絡まないように配置した制作陣が偉かった!
しかし村井國夫さんの存在感とか、光石研さんのさりげなく「元悪徳警官」振りとか凄いよな(笑)。