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ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

仮面ライダー鎧武 第43話「バロン 究極の変身!」

 「バロン 究極の変身!」で43回目の放映、chikaの鎧武に対する「仮面ライダー」評価は90パーセント決定済みなんだけど、今回ので95パーセントまで来ましたよー。

 まー、何とゆーのか不思議な「仮面ライダー」でしたなぁ(笑)。

 鎧武を考える時(ってか考えさせてる時点で既にペケポンなんだけど)、結果から書き起こす脚本と、人物設定をがちがちに固めてから書き広げる脚本の差って事をしみじみ反芻しちゃいましたよ。
 chikaの場合、映像物の脚本でその展開にホントにぶっ飛んだのは映画「ユージュアル・サスペクツ」なんだけど、アレって結末から逆に「謀る」事を趣旨にしながら「始まり」を書いて、又、結末に戻って再び肉付け修正をしながら冒頭に戻っての繰り返しを何度もやってるんだろうなぁとか想像してます。

 そーでないとあんなに伏線を張りまくった上での見事なドンデンは書けないはずだと(笑)。もしアレを「始まり」から一発で書いているなら凄い天才なんじゃないかと。
 まあどちらにしても、「結末」から、あるいはかなり綿密なプロットを立てた上で物語を書くとゆー事がまったく出来ないchikaにしてみれば「ユージュアル・サスペクツ」の脚本を書いたクリストファー・マッカリーって人は天才です。(映像分野でマッカリーを上げましたが、小説界にはこの様な天才さんが一杯いますね)

 でも「結末」から書く手法と、人物設定・世界観・大まかなプロットを決めてから書く手法と、どちらがナチュラルなんだろうと考えると、やっぱ、後者なんじゃないかと思います。

 例えば天才同士のチェスとか将棋とかの対戦に準えて考えると、気の遠くなるほど先の読める二人が対局しても「結末」はその時にならなないと出てこない。

 人生もしかり、「どちらかが勝つ」「人は必ず死ぬ」なんて事は人生や勝負の「結末」じゃない。人の生においてのベクトルは必ず「始まり」から「結末」を指し示していて、後戻りは出来ずその内実は途中経過にある。

 だから私事だけどchikaの「目川探偵事務所物語」なんていくら書いても未だに自分の頭の中で続編が続いている。ドラえもんの都市伝説に出てくる夢落ちに近いプロットなのに、未だに主人公の植物人間化した少女は夢の中で「男の娘」し続けているんだから倒錯もいい所(笑)。

 だからそういった人生のシュミレーションをしてる「物語」は、基本的に大枠を決めてから始まりから書くってゆーのがナチュラルなんじゃないかと。

 でも職人さんとゆーか天才とゆーのか、そーゆ人がいるんですよね。バラバラにこさえたピースを計算尽くで組み立てながら感動巨編を組み立てられる人が。
 で、話は鎧武に戻りますが、確かにこの脚本「結果から逆算したような組み立て」が見られるんですが、どーもそれが成功とゆーか、何のためにそうしたのか良く判らないんですよね。
 確かに平成ライダーの2話完結型で大まかなプロット・世界観・人物設定を済ませて後はライブ感覚重視パターンで1年間を展開すると、後半がグダグダになったりする事が多いのは確かなんだけど、かと言って、鎧武がこのやり方でそうやった事を補正して「なおかつ余りある」って所まで行ったとは思えない。
 今回の「バロン 究極の変身!」だって、ここに来るまでの過程がもっと自然だったなら、それなりの感動回だったような気がするんですが。(戦極陵馬役の青木玄徳君がやっぱり良い!良いプロ根性してる。)
 まあ勿論、ちょっとメタボ気味のグッさんがぶら下げられて顔が鬱血してるのが可愛そうだったとか、もうちょっと羽の量を計算しようよとか、壁にめり込んでも不死身なリョーマって悟空の親戚?何時の時代の小劇場?演技流行んねー!とか突っ込み所は満載ですが、それでも、この1回だけを見たのなら、鎧武って作品は過去に一杯良いエピソードがあったんだろうなぁ、、とか想像出来なくもない(笑)。

 でも、これがずーっと鎧武を見てきた視聴者からすると、「結果から逆算」とか言われても、途端に脱力してしまう。
 だったら「今までもーちょっと書きようがあったろーが」ってね。

 例えば、舞が過去に戻って請うた達に警告を与えようと時空を彷徨うシーンなんか、思わず「劇場版 SPEC・結」のラストで、当麻が延々と時空を墜ちていくシーンを彷彿とさせた(パクった?)んだけど、そこから得る感動なんか比べるべくもなく、、って、それて演出の仕方の問題じゃなく当麻(舞)の「積み重ね」の問題だからね。

 ここに至るまで虚淵脚本において、どんな勘違いかあったのか・なぜ仮面ライダーじゃないのか・なぜ新しい仮面ライダーを作る事が出来ないのか・って事は散々書いて来たような気がするので、ここではもう書かないけど、せめて残りの5パーセントで「仮面ライダー史に残る汚点」みたいな事にならないように願うばかり。

 そう、今の所は「これは仮面ライダーじゃないけど、深夜枠アニメ(黒魔法少年ミッチー)の実写版なんだ」で済んでるんだから。

PS 青木玄徳君繋がりってわけでもないけどGAROの-魔戒ノ花-も、ここに来てやっと話が動き始めた予感。
 いつもニコニコ余裕のサラブレッド雷牙ぼっちゃんが、燃え上がる憎しみでホラーをボコってたし、話の展開になるキーパーソンがなんとあの哀川翔!萌えるわぁ(笑)。
 でも最近のGAROの構成って割り切っていて面白いよね。

 ゲスト回の時は、全然肌合いの違う話で組み立ててみたり、でも全体のれはそれなりに整っているし、これって仮面ライダーシリーズの2話完結型補正に対する一つの解決策なのかなぁ。

 

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