saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

笑顔は胸に 再起への道

 このドラマ感想ネタのタイトルは、毎回、取り上げる各ドラマのサブタイを並べているんだけど、今回は完璧なシンクロぶり(笑)。

 「笑顔は胸に 再起への道」ですよ。うーんドンピシャリ。

 それに今回、「ウィザード」も「八重の桜」も「よくできました」でchika先生嬉しいー。

 仁藤のレンジ「チーン」とか、熊谷先生の包丁「ゴンゴン」とかの効果音が結構、笑いの小ツボを突いていた第45回の仮面ライダーウィザード。
 いえいえ、突いていたのは作劇のツボもでした。今回、素直に面白かったよ。
 後半パートに入るまでに、きっちりまとめてしまった形の先週から考えると、ちょっと余計かと思えた翔君のエピソードで涙をさそって、熊谷先生の金パチぶりや、晴人の「背負い込み病」まで一気に語り、しかも残りの2分の1でしっかりバトルシーンを盛り込んで、ラスト数分で次週へのつなぎ。お見事!
 で、みなさーん、来週も香村脚本ですよーって(笑)。
 chikaってウィザードの話を動かすのは、きだ氏で香村女子は人間描写専門って思い込んでいたから、これは嬉しい誤算。
 香村女子で充分ですよ、話を動かすのも。
 でも例え香村女子が最後までウィザードやったしても、ソラの正体をシリアルキラーにしたのは本当にまずかったよな、きだ脚本。
 いくらソラが、賢者の石を手に入れて人間になると宣言しても、視聴者は「あっ、そ。それで又、女の子殺してまわるのね」って思いが先に立つから、せっかく「人間ではない者」の「人間存在」への渇望を象徴的に現せた筈のソラの動きもねー、半減しちゃうんだよね。
 本当なら、人間に戻りたいソラと、気付けばもう充分人間として生きるコヨミと、人形から人間にさせたい父・笛木をダブらせながら、そこに「最後の希望」である晴人をからめて最終話に向かってドーツっと盛り上げられた筈なのになー。
 いや、まだ遅くはないよ、もう「驚愕の展開」とか話のからくりなんてあんまり拘らなくていいからさ、登場人物の心理上の心の決算なんかを交えてさ、「怪物」とか、人が、ちゃんと生きたドラマで終わろうよ。

 「人がちゃんと生きた」と言えば今週の「八重の桜」、大蔵さんと八重ちゃんファミリーがご飯食べてるシーンで、又、泣けちゃいましたよ。
 まるで自分も一緒にご飯食べてて「これってこんなに美味しかったからしら、ほんとにおいしい、、ウェーーン、、」って感じ(笑)。
 こーゆーシーンがあるから八重ちゃんが「会津の女を侮辱する奴は許さねぇ!!」って啖呵きりながらの仁侠映画ぽいアクションシーンを挿入してもそれが浮かないんだよね。

 (任侠映画を知らない人もいるだろうけど、この映画のキモは、主人公が最後に、押さえに押さえた自分の気持ちを爆発させて死地に向かうカタルシス。八重ちゃんの姪っ子が、相手に哀れみで手渡された野菜に、反発の感情を爆発させそうになったのを、八重ちゃんがさらっと回収したりの前振りを何度か織り込んで、最後にその八重ちゃんがドカーンと。上手い。)
 ほんとにこのバランス感覚が凄いわ、この脚本と演出。
 それにオダジョーの新島嬢が冒頭、教会で祈ってた内容と、会津の人々の受難を描いた本編と、最後、八重ちゃんが語る「後ろを向くばかりでは前には進めない」の言葉が綺麗にワンパッケージになってるんだもんなぁ。
 確かにそうなんだよね。

 「過去」には人間を捕らえて離さない力が一杯ある。恨みとか憎しみ、悔恨、そんなマイナス要素は勿論だけど、時には良い思い出だとか、愛情体験だとかの過去のプラス感情が人を縛る時もある。
 でもいくら過去を大切にしても、それは今は「ない」もの、、これって結構、つらい認識だけど、そう思って過去を断ち切る必要性が求められる時が絶対あるよね。
 脚本書いてる人の頭の中で、「自分はこの作品を通して何をしなければならないか」がちゃんと見えてるんだろうね。

 なーんとなく3・11後の宮崎駿氏を想起させるなぁ、、。自分の中の作品作りの「情動」と「計算」が、意識しなくてもちゃんとかみ合ってる人って羨ましい(勿論、凄い苦しみを味わっての創作なんだろうけど)。

PS 綾瀬はるかのアクションについてはかなり高い評価があるみたいだけど、全部まるごと彼女がアクションで行ってるのかとゆーとそうじゃないのね、つまりアクションに限って言えば「アクション女優未満」ってワケ、その「未満」部分が綾瀬はるかの魅力なんだけど。

 でも曽利文彦監督の「ICHI」は、その「未満」部分が「未満」のまま終わっちゃってたね。

 キャストは大沢たかお綾瀬はるかのJINコンビで豪華と言えば豪華なんだけどなぁ。

 「八重の桜」では、本人は純粋なんだけど、それ故に、引いてみるとちょっとピントがずれてて「それちょっとアカンのとちゃうの」的行動もしばしば、でも憎めなくて、最終的にはきっちり正解の道を歩いてるみたいな人物像を演じてるわけなんだけど、綾瀬はるかってこーゆーの凄く似合うんだよね。

 ど真ん中の、どストライクのヒロインからちょっとだけずれてるみたいな(笑)。

 

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