saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

あびねー、だっ誰か止めてやれよー!

今週の平清盛と仮面ライダーウィザードはドラマとしてたっぷり見応えがありました。
最低視聴率をどんどん更新しつつある「平清盛」と、地味な「仮面ライダーウィザード」でゴメンねぇ、、と謝りつつ(笑)。
しっかしそれにしても「平清盛」、同じ脚本でも「演出」でこんなに変わるかねぇ。
話自体はこの脚本家お得意の対比比較構造で構築された「これでもか?ちぃったぁ感心しろよ視聴者ども」パターンなんだけど、それを素直にやらず更に情念的にヒートアップ演出した所が今回の勝因かと。
確かに西行を蹴りまくる清盛って、視聴者が「アブネー!!」ってとこまで引っ張ってたし、西行も西行で清盛に見立てた倒れた徳利の首を壊す壊す、最後には既に形が跡形もなくなっているのにそれも気付かず空打ち。
周りの貴族達はドン引きしてるのに後白河は「そんなの当たり前ジャン、オレッチの内なる狂気に比べたら大した事ねえ、、さ、清盛をとっちめる話をすすめるべぇ。」てな感じで陰謀を進めちゃったり。人間同士のちょっと壊れかけた燃えたぎる情念のマグマのぶつかり合いちゅーか、そうゆーのを描き出すのが大好きで好きで好きでたまんねーって感じの演出でした(笑)。
こうゆー演出が一方であるから、『連れて行ってくれ、私を明日へ、連れて行ってくれ‥‥』という情けない頼朝と『連れて行けとは、女々しいお方じゃ。共に参ろうぞ、まだ見ぬ明日へ!(ニッヵー、笑顔がピカピカ杏。)』てゆー政子ちゃんの関係が、それなりに清々しく見えちゃったりするんだろうな。
でも「清盛」の政子ちゃん見てると、何処かの被災地に出かけた出来の良いボランティアの女の子が。そこで男と出来上がっちゃうみたいな感じに見えるのは仕方ないよな(笑)。
って事で、まあドラマ的に退場の引導を渡されつつある清盛と、次はオラっちの番だぜの源氏サイドが明暗くっきりと描かれ、いよいよラストになだれ込む「平清盛」でした。
返す返すも前半の迷走振りが残念賞のドラマでしたな。
「話的に面白可笑しく派手に」なんて馬鹿な事に腐心せず、そこは役者さん達の演技力を信じて、じっくり練り込んだ展開を積み上げていれば、単純な「明日を見失った清盛と明日を見つけた源氏」なんてパターンのなだれ込みかたせずに、グワッシと重量感を持って「時代を変えた人間・清盛が逝く」って感じに持っていけたんだろうけどなぁ。

逆に、この大河ドラマ的な「丹念さ」を、仮面ライダーでやってのけているのが「仮面ライダーウィザード」(笑)。
でもなー、これなー、方向性として正しいのかなーって時々思うんだよね。
平清盛の前半部分が見せたのと真逆なんだよねコレ。
ウィザードの場合、こんなにしっかり作り込んであるのに、それが小粒感ってか食い足りないって逆に感じる部分があるのよね。
これって視聴者特有の無い物ねだりみたいな理屈なんだろうけど、ハリウッドのメジャーな特撮映画なんかは基本オバカでも、軸的にはヒューマンな部分は絶対外さないみたいな構えを崩さないじゃない。
最近の「アベンジャーズ」なんかも、場面的にはヒーロー同士の確執ってか、貶し合いの口論場面がドラマ的に凄く面白くて、それをちゃっかり話の中盤に組み入れたり、でもだからと言っていつまでもそれをずっと引きずったりはしないのね。
これって、娯楽的要素ってナニなのか?ナニとナニを揃えれば全体として面白くなるのか?さらにその配合バランスは?とかしっかり計算してるなーって。
まあウィザードの場合、考えて見ればまだ始まったばかりなんで(すっかり落ち着いて見てるんで、もう全体の中盤みたいな感じになってる)なんとも言えないんだけどね。
それによーく見るとウィザードって、新機軸の展開があちこちにちりばめてあるんだよね。
例えばフェニックスの残虐振りは徹底して描かれてて、この辺りの徹底ぶりは「鹿ヶ谷の陰謀」での渡辺一貴演出に近くて、意外とその辺りを「言葉・台詞」だけで回避してきたライダー史からは飛び出してるんだけど、、、うーんそれでも「パッ」っと全体が目立たないのはやっぱり不思議やなー(笑)。

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