saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

沈む太陽 昇る朝日は同じモノ

ホント久しぶりに、倶楽部へ遅い目の「夏休み」を願い出て、小旅行に出かけてた。
この不景気の中、倶楽部も生き残るために営業形態とかシフトとか色々弄ってきたから、スタッフにとっちゃ自由になる時間が、昔と比べてグンと減ったってゆー状況がある。
更に言えば、そーゆー勤務状態に文句を言う感覚もさらさら湧いてこず「仕方ないよねー、この状況じゃぁ」みたいな感じで、逆にみんな協力的だったりして(笑)。
まあ、お仕事の方はそんな感じなんだけど、個人的には色々と煮詰まってしまう状況が多発してて、今回の小旅行は、言わば息抜きとゆーか、気分転換とゆーかそんな感じ。
旅自体は何度も訪れている土地だから、特にブログで紹介するようなコトもなく、ただただ厳しかった残暑が一段落した時期でもあって、涼やかな空気と「アキガダゾー!!」って感じの青空だけが、やけに心と身体に沁みてくるモノだった。
まあ機会があって、その気になったらこの旅行の様子を久しぶりに蝦娘辺りにアップしてみようかなぁとか思ってる。
ってコトで、「平清盛」とか「ウィザード」の感想は、リアル視聴が出来なかった分、飛び飛びの変則モード。
昔は、週一で律儀に欠かさず感想を書かないと自分自身が気持ち悪かったけど、この点は前の「フォーゼ」のお陰か、週ごとに書かなくても、随分気が楽ってかズルズルになってしまった。
(なんとなく、あっちの世界から返ってきたナイナイ・岡村君の気持ちが良く判る)
で今回は2週分まとめて、しかも「ザックリ」過ぎる感想をドーン!ってか、このへんは「脂肪を分解するワケじゃないだろ、ややこしいだろ、おま!」って言われながら、次のCMをやる喪黒サンの気持ちが良く判る(笑)。

NHK大河の「新撰組」は、次から次と登場してくるキャラというか俳優さんたちがみんな役柄を楽しみながら弾けた演技を見せてくれていて大好きな作品だったんだけど、一つだけ嫌なことがあった。
それは「近藤勇」にせよ「新撰組」にせよ、物語としては決してハッピーエンドでは終わらないのがあらかじめ判っている事だった。
勿論、坂本龍馬だって最後は暗殺されるわけだけれど、彼の場合は、彼の一生の物語に対して「負」の評価を与える人はほとんどいない。その点、新撰組の場合、極悪非道の悪役として登場する事もままあるわけだ、この差は大きい。
一人の人物の立志パート(あるいは生い立ち)から、隆盛パートを経てその結末までを通して描く大河ドラマの場合、こういうアンハッピーな結末が見えている場合、彼(彼ら)をどう見せて行くかはとても難しい作業に違いない。
なぜなら制作側が主人公を魅力的に見せれば見せるほど、視聴者にしてみれば主人公に対する愛着や思い入れができあがってくるわけだから、そんな主人公が終焉近くになって没落の憂き目を見たり、変質していく様や輝きを失っていく姿は見たくないはずなのである。
そこの所を史実に矛盾する事もなく、一人の人間の誇り高き人生物語の結末として上手く着地させるのが脚本の腕のみせ所なのだろうが、それは非常に難しい作業だと思う、。
ドラマ「新撰組」も戦線組が組織として黒く変質していく辺りから近藤勇の処刑に向けてのパートは、かなり息苦しい思いをしたものだ。
それまでの彼らの輝きが大きければ大きい程その息苦しさが大きくなったのは不思議な事だった。
さて、その胸苦しさの時期が、ドラマ「平清盛」にも始まりつつあるようだ。
前半、かなり迷走してきたドラマなだけに、「物語の厚み」という貯金に不安があって、平家没落に向けて人間・清盛をどう描けるか、、これからの勝負って感じかなぁ。
まあ松山ケンイチがかなり清盛に馴染んで来たし、演出家のローテが上手く行けば、脚本が今のレベルでもなんとかなるんじゃないかと思うけど、、。

で仮面ライダーウィザードのほうなんだけど、こちらは真面目過ぎるほど仮面ライダーの王道を着実に進んでます。
時忠の台詞じゃないけど「正しすぎることは間違っていることと同じ」にならないか心配なくらい(笑)。
でも今回「言葉だけがその人間のすべてだとは限らないんじゃないか?」とさりげに言う晴人にはやられましたなー。
「フォーゼ」みたいなのを1年間も見てたから、こんな「さりげで大きい」シーンを見るとほっとするやら感心するやら。
でも「きだつよし」氏って今までの「難しい仮面ライダー」じゃなく、男の子が大好きな、「判りやすいかっこいい仮面ライダー」を描くって言ってたんじゃなかったっけ(笑。
すべてを笑顔で一人で背負って戦う気概と実力、それが格好いいヒーロー、
・・要するにそれがきだ氏の「格好良さ」の個人内定義ってかヒーロー定義のなんだよね。
「フォーゼ」が仮面ライダーじゃなかったのは、弦太郎が青春群像物語の主人公ではあっても決してヒーローじゃなかったってことなんだよね。弦太郎には「同窓会」は存在しても、ヒーローには伝説(鮮烈な記憶)しかないみたいな感じかな。
まあちいさな「本当の」男の子達は、相手がフォーゼでもウィザードでもオーズでも、何にも関係なくて、「ヒーローって何か?」って本気で考え始めるのは、喧嘩やいじめやそーゆーのを自分自身が体験して心を痛めていく頃なんだろうけどね。
でもティストだけでもいいから「格好いいヒーローってこんな感じなんだよ」ってゆーのはTVとかで娯楽を通して小さい頃から見せてあげて欲しいなとは思うような。
だから「今度のヒーローは暴力を振るわない」とか、そんな馬鹿な事じゃなく、怪人をフルボッコにしてもいいから、よく考えられた人との関係性の中で、ヒーローを動かして欲しい。
結果、そのやり方か正しかったどうかなんか、人間、いやと言うほど実生活で思い知らされるんだからさ。
単純な事だよきっと、ヒーローは困っている人を助ける人なんだよ。
その為に行使される力が際立って優れているのも大事な条件だけどね。
際立って優れた部分を現実社会ではプロの技って言葉で呼んでいるけど。
結局、仮面ライダーが長く需要をもつのは玩具の宣伝を除けば、裏でそういう役割を担ってるからだと思うよ。

ってまたまたヒーロー論を書いてしまったけど、今回のウィザードの面白さの一つはコヨミと晴人の関係だね。
男女の恋愛関係をほのかに匂わせながら、過酷な状況下を共に生き抜いた戦友同士みたいなバディぽい雰囲気が全面にでてるってのは結構ユニークじゃない?。
晴人が自分の腰のベルトにコヨミの手を導いた時に凜子が部屋に入ってきて来て、見てはいけないものを見た!!ってシーンは、わぉ!って思ったけど(笑)。
(凜子やってる高山侑子ちゃんって昼ドラの若妻役なんかも似合いそうなので、余計にそう思った、夫の不倫現場に偶然出くわした場面トカ、それも相手は自分の妹でトカトカ)
コヨミがゲートの抜け殻人形なら、そこから抜け出たファントムがいるわけで、脚本書いてる人間ならそんな美味しい設定を簡単に消費するわけないから、このファントムを巡って話は大きく盛り上がるんだろうなぁ。
期待通りにワクワクさせてよね。「フォーゼ」の炭酸飲料水みたいな刺激は、もうお腹一杯だから。

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!