tvストロベリーナイトに現れる「話を聞かない男、地図が読めない女」

「悪しき実」の後半パート、、こんな展開になるなんて思っても見なかった。これは良い意味で裏切られたなぁ。
だって「地味な前振り」前半パートを回収するためにはド派手な展開が必要なので、一体、こんな話でどう展開するのかちょっと絶望的だったんだけど、、話のウェイトは姫川の活躍と言うより、岸谷と美津代の逃避行って言う昭和ブルースの世界描写にありました。うん、これは上手いやり方だ（笑）。
勿論、姫川ファンを裏切らない為に井岡のとのセクハラコメディパートや「話を聞かない男、地図が読めない女」的世界は日下との確執でちゃんとサービスを忘れないという気の使いよう。
それにしても松田賢二の岸谷とか木村多江の美津代とか、こういう役柄が似合い過ぎ。
　特に木村多江は、したたかな夜の女と古風ささえ感じさせる一途な女の落差演技が凄くて、そんな彼女が演じる美津代と竹内結子の姫川が取調室で向かい合うシーンもなかなか濃厚な味わい。
ひょっとしてこの番組、「女性版ハードボイルド」ってゆーかなり難しい分野確立にリーチをかけつつあるのか？とか思っちゃったくらい。
で見終わってから真っ先に思いだしたのが「探偵はBARにいる」のこと。
これはchikaが最近見た邦画の中では一押しの作品で、いつもまとまったレビューを書こう書こうと思いながら愛おしすぎて手付かず状態なんだけど、今回のエピソードって「探偵はBARにいる」の手触りに似てるなぁと。
でも「探偵はBARにいる」の大泉洋演じる探偵と姫川を比べたら、姫川の方がずーっとクール（笑）。大泉探偵、結末辺りは、もうグショグショだもん。
「探偵はBAR」の方が、男と女の関係に対して、ストロベリーの方は「女対女」って関係だからかな。
取調室の中でも、二人の関係は容疑者対刑事じゃなくて、美津代も姫川も凄く並置的な扱いで、姫川が美津代に同情するわけでも説教たれるわけでもなく、そのくせ事情は誰より理解してるみたいな、、だったもんね。
その代わり、取調室から男性である菊田を追い出して核心にせまっていく姫川の気遣いは、ちょっときたな。こーゆーのは大泉探偵にはないからね。