saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

アンク2

 本来、自分自身を形成する筈の鳥系コアメダル3枚を使って、コンボ変身する映司を見つめるアンクの表情が、得も言われない気分にさせるなーって思ってたんだけど、どーもそれを現す言葉が上手く思い浮かばずモヤモヤしてたらkillhiguchiさんのコメント。
 「タジャドルの活躍を目で追うアンクの表情がせつなそうで。」
 我が意を得たりってやつ?「切なさ」なんだよねー。
 自己保存の本能と自意識がストレートな形で露出してるグリードの中でもアンクはコアメダルの欠損状態が大きすぎる上に、なんとゆーか一種のナルシズムを持っているから、その彼がダジャドル変身を遂げた映司を自分の目でみるってのは、相当な事に違いない。
 だって自己実現を他人の上で実行してるわけなんだから。
 ある日、、自分がこうなりたりと思っている「美しくて強く完璧な自分」が他人の上で実現しちゃったら、あなたならどーする(笑)?
 小林脚本がそこまで考えてるとは思えないけど(実は考えてる?)、グリードの存在基盤であるコアメダルを3枚、言い換えれば他人の存在を三分の一奪い取って自分のメタモルフォーゼやエネルギーとして使用してしまうオーズって凄い「怪物的存在」だし、不完全とは言え、たった一枚のコアメダルで自己を存続させ続けるアンクも強烈な「実存」の持ち主ってことになる。
 更にアンクの場合は、他のグリードとは違ってコアメダルをオーズに奪われている訳ではなく、例え一時的ではあれ、それ(言い換えれば「自分自身」)を映司に貸し与えているわけだから、これまた、飛んでもない存在。
 小林脚本って期せずしてアンクとオーズで人間存在についての思考実験をしてる事になる、しかも錬金術的手法で(笑)。

・・とまあkillhiguchiさんのコメントから色々考えて見たんだけど、実際の撮影現場では「ここでタジャドルが初めてお目見えしますから、アンクも驚いた表情でお願いしますよ。」程度のことだったのかも知れない。
 けど視聴者としてはかなり複雑な感情でこのシーンを見たわけで(少なくともkillhiguchiさんとchikaは)、これがドラマ造りの醍醐味だろうなーと。
 これ考えると、また「江」の悪口になっちゃうけど、多分あの脚本も映像化せずに文章だけよんでたらあの人格分裂信長だって、それなりに「意味深」で成立したかも知れない。
 でも実際に役者さんとかにアテ振りるとやっぱり支離滅裂。
 光秀に癇癪玉爆発型パワハラやっといて「天下布武のホントの意味は人類平和人間皆兄弟だよーん」とかいってもなー、「憎まれ役は誰かがやらんと」とか全然説得力ないし、、。

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