saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

半平太はラージ以蔵

saienji2010-05-03

ついに今回、姿を現さなかった弥太郎ですが、彼の担うコントパートは龍馬・勝海舟&龍馬・以蔵のコンビで分担してたようです。
中でもやはり武田海舟が真ん中に入るとコメディタッチが強力になりますね。
武田海舟が以蔵相手に、またもや地球儀を持ち出し「それは役に立ちませんき」と龍馬に言われて「やらせてくれよう」と駄々をこねるのにも笑わされましたが、話はそこで落ちず、以蔵が予想外に地球儀に興奮して飛びつくのを見て、大喜びする武田海舟、、なかなかいいテンポでした。
マクラは偽名を語って武田海舟を斬りに来た以蔵が、先客としてきていた龍馬に見つかるまいと廊下の板張りにひれ伏したまま顔を隠し、それをのぞき上げる龍馬の姿、、しかも「以蔵おまんまだ人斬りをーー!」なんて龍馬の熱い心をちょっとブレンドしてみたり。

所で以蔵、必死こいて勝先生を護衛しようと通行人にガンとばしまくって勝先生に「おいおい」と窘められるシーンが挿入してありましたが、武市半平太の勝殺しの密命を帯びてやって来ておきながら、いくら友達の龍馬の頼みだからってこんなに簡単に手のひら返していいのかってか、土佐勤王党の党規ってそんなにゆるゆるなのかって気がしましたね。
この脚本、大筋において史実からあまりかけ離れないように登場人物をちょっとずつズラしながらストーリーを展開してるようなんですが、その辺の無理が時々こんな形で出てきますね。
勝を斬りにいったのは龍馬、そして確かに龍馬は以蔵に一時期、勝の護衛役を与えている、、その隙間を狙ってのエピソードなんでしょうが。
でも先週の京都の中心の愛人宅で愛を叫んだ「以蔵」と、今週のめっちゃ素直な「以蔵」が、やっぱ「人斬り」という軸で考えると繋がりがたい。
 周囲の人間関係のパワーバランスを計算しながら口八丁で以蔵を勝の護衛役に一本釣りした龍馬。対して尊皇と左幕の違いも分からないほど政治に疎かった以蔵。みたいな構図はあまりこのドラマとしては好ましくないんでしょうね。
 でも旧知の龍馬に頼まれて敵側の勝を護衛した以蔵について、武市がなぜ手出し出来なかったのかぐらいは描いてほしいんですが。
 やっぱり「龍馬伝」の以蔵って、人間大好きで誰にでも尻尾を振っちゃう子犬が、一番好きなのはやっぱり一番最初に自分を拾ってくれたご主人様って解釈なのかな?うーむ、、、でも今後も映像化されるであろう「人斬り以蔵」像に、新しいフォームを作り出しつつあるのは確かなようで、それをビジュアルで確定しかけてる「佐藤健の以蔵」もなかなかです。


「繋がらない」と言えば武市半平太ですね。
先週の「怪物・容堂」よりよっぽど怪物ぶりを見せたコンドー容堂に揉みくちゃにされる半平太なんですが、公家や他藩の上級武士達と対等に渡り合っている彼にしては、珍しく蛇に睨まれた蛙状態。
これが長年の間、上士下士という厳しい身分制度をその身にたたき込まれた(半平太は完全な下士ではなかったそうですが)人間の条件反射のようなものなのかと理解をしてるのですが。
たぶん半平太にしてみれば徳川家や帝なんかより「大殿様」に自分の存在を認められる方が遙かに凄いことだったんじゃないかと。
従って、容堂に言葉をかけて貰って褒美の御菓子を貰ったら、天にも昇る心地で腰は抜けるわ、気は動転するわじゃなかったと。
この辺り「ラージ以蔵」状態ですね。
「海軍塾に土佐から人を出すのにお前の所から2,3人回せしとけ」だとか「龍馬の脱藩を許すつもりじゃ」とか、半平太にしては半分難癖に近いことを言われても、全部、飲み込んじゃう状態だったんでしょうね。
こーゆー半平太像もよく判るんだけど、これも以蔵と一緒で、己の理想のために吉田東洋暗殺まで目論んだ今までの半平太の姿とは、一直線に繋がっているようにはなかなか思えない。
・・かの有名な「三文字の切腹」まであともう少し、こんなエキセントリックな半平太の姿も、その壮絶なラストに向けての準備段階とゆーことなのでしょうか。

PS さかやきが伸びて、元の要潤君に戻ってて良かった良かったと思ったのもつかの間、やっぱりABCDを機嫌良く歌って元の沢村惣之丞に戻ってました。
このイケメンライダーの変身ぶりに喜んで良いのか悪いのか複雑な気分です。

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!