saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

弥太郎マーチ

恐竜の皮膚の色は何色か?って話で、誰も本物を見たワケじゃないので「図鑑なんかに載ってるのは、今のは虫類のイメージの延長サ。意外と極彩色だったりしてな」なーんてゆー話が通用したのは一昔前。
最近、ある恐竜の化石に、色素細胞が発見されたそうで、ある程度の色が推定されたそうです。
もっとも、全ての色素が完璧に残っていたワケではなく色を確定することは今もって不可能なんだそうですが、、。

・・って「枕」が、通用しちゃうのが先週の「龍馬伝」。
先々週、「史実に忠実みたいな感じ」でこの番組を楽しむのは止めた方がいいなーって書いたばかりなのに、今回、龍馬が歴史上歩んだ足跡を大まかには決して踏み外さない方向なんだなと確認して、やっぱり「完全なフィクション」として楽しむのはどうかな?と揺れちゃいました。
京都に送り込んだ加尾を土佐勤王党の一員として使っていた実務家龍馬を、失恋したまま何も知らない純な男にした矛盾、そーゆーのを半平太が手紙で嘘を書くことによって見事に解決しちゃったし、龍馬が土佐勤王党に入った理由も「半平太のブレーキ役」にしちゃたし(笑)。
完全無欠のいい人・龍馬で押し通すなら、この程度ことなんか、史実に無理矢理合わせる必要ないじゃんって思うんだけどなぁ、、。どうせ恐竜の色なんて誰も判らないんだからさ。
でも結果として史実に忠実なんだよね、このドラマ、、。
龍馬をジェラシーの余り「殺せ」という後藤象二郎像は、東洋暗殺を決意する半平太とダブらせて、ドラマとしては面白いんだけど、後藤象二郎は後に龍馬と手を結び、海援隊を結成するわけでしょ。
これも今回のパターンで辻褄を合わすんだろうけど、その為にクリーンな龍馬に対して周りの登場人物がどんどんダークになっていくのは、度を過ぎるとドラマとしても破綻しやしないかい?などといらぬお節介を感じたりして、、。

しかしこの脚本上で実現化された吉田東洋、演じているのが田中泯って事もあるんだけど「ワシはおまんが大っ嫌いだ!了見が狭いくせに自分の意見が正しいと思い込んでエラソウで、ムカムカするわ、二度とワシにその面見せるな!」とか、反対に自分の眼鏡にかなった龍馬に対しては「あいつは武市なんかの下にいる男ではないぜよ。いつかワシの腹心にしちゃる」とか言ったり、妙に現代的でゾクゾクしますね。
なんだか唐突にドラエモンによく似た失墜したある「時代の寵児」を、思い出しました。こんな面白い吉田東洋が拝めるのも「フィクション」の醍醐味!まあそういう意味では、追い詰められ、めためたに弱い人間に描かれてる半平太も面白いと言っちゃ面白いんだけど。

この手法の最北端が香川照之の弥太郎でしょう。最近、彼が登場する時に流れる弥太郎マーチが聞こえてくるとわくわくします(笑)。
なんだか突き抜けてしまったコメディアンみたい、、弥太郎は香川照之の「当たり役」になるかも知れませんね。三菱さんはヤだろうけど(笑)。

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