saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

判らない「吉田東洋」

大森南朋演じる武市半平太もそうなんだけど、歴史上の実在の人物については、脚本家などの評価や価値観によってドラマ上の動きが変わってくる。
近頃の坂本龍馬再ブームで、龍馬の肉声が復元されたのが、又評判になってるけど、TVドラマでは単にその歴史上の人物像を正確に復元してもちっとも面白くはないだろうから、エキセントリック半平太が、闇の中へと煮詰まりながら暴走していく姿も「可」なのだろう。
でも龍馬伝第8話「弥太郎の涙」で見せた吉田東洋の姿はどうなのかなぁ、、、なんだかchikaの中ではちょっと消化不良。
登場人物の脚色が可なら吉田東洋の弥太郎らに対する言葉の内容だって色々いじれた筈で(逆に言えばその一言一言が、吉田東洋という歴史上の人物に対する作り手側の評価に通じる)「黙れ!わしは殴ってもええがじゃ!天才じゃきに。」はどーなのかと。
第一、江戸時代末期にこんな発言をする、実力主義の信奉者が発生し得たんやろうかと素人目にもはなはだ疑問。
下士上士との絡みで吉田東洋の言葉を付き合わせてみても整合性があるようなないような、、。
すごく善意に解釈すると「実力のある人間にならないと、思ったことも出来ないのだから君たちもがんばりたまえ」とお人好しにも一見さんのゴミみたいな来客に諭してやる吉田東洋ってことになるんだけど、うーんこれも違うぽい。

なんとなく会ってみた下士連中の甘ったるい言いよう(特に龍馬の)に、いらっちの吉田東洋が切れたんだんだけど、そこは元から頭のいい男で「岩崎弥太郎、おぬしは何をもっちゅう?坂本龍馬、おぬしに何ができる?何も力のないもんは、黙っちょるしか仕方ないがじゃ!それが世の中ぜよ!」と怒濤のような言葉が・・・みたいな感じで進めておけば、今後の弥太郎と龍馬を動かすときにも彼らの行動にこういう背景もあったんだよって感じで箔がついてまあいいか、、って考えたんだろうか。
いずれにしてもちょっと判らない「吉田東洋」だった。

ドラマとしては、岩崎弥太郎の奉行所への落書き『官以賄賂成 獄因愛憎決』以外は大きな節目のない回だったけれど、ようやく、弥太郎相手に友情について熱く語る格好良い福山・龍馬の姿が展開されて、ふつーに面白かったです。
やっぱ主役が「本気で格好よく」ないとね。

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