saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

赤き月

saienji2005-12-27

「赤き月 抱いて白きの 山眠る」二泊目の夕食のテーブルに置いてあった俳句。稚拙だと思うけれど、リアルな歌だ。白きの山とは妙高に連なる冬山。こういった地方で「赤い月」はどう見えるのか想像がつかないけれど、都会では真っ赤で今すぐにでも崩れそうな月が見える事があって、赤倉でもふと夜空を見上げたらこんな光景がありかなと思いを巡らせてみる。又、なんとなく山頭火を思い出させる俳句だ。
おみやげは例によって相方が山のように買い込んでいた。chikaは自分用と弟用に「かんずり」を買った。抱える友人・親戚・ご近所づきあいの数の少なさはこーゆー時に便利だ。ご贔屓先の年賀状にしたって倶楽部が色々な配慮をしながら面倒見てくれてるし、、、。
かんずり」とは早い話が唐辛子の発酵食品で調味料の一種だ。サンプルを舐めてみてすぐに気にいった。思い切り辛いのだけれどフルーティ。生わさびの枯れた感じと言ってもいい。
お好み焼きの泥ソースに練り混んだら美味しいのではないかと思った。
 フロントで明日、列車は動きますかと聞いたら「今夜雪が降らなければ動くかも知れませんね」との返事。もう不通がデホルトみたいだ。明日は「足止め」を考慮に入れ、念のために直江津には予定より早く到着するスケジュールを組むつもり。内陸部から日本海に抜ければ雪はなんとかしのげるだろうから。でも直江津までの寝台特急は凄く揺れて大丈夫かしらと何度も本能的に目が覚めたけれど。

「今で2月分の雪まで全部降りきったんじゃねぇの」これが初老のタクシー運転手さんの言葉だ。妙高高原駅からの電車と赤倉の路線バスの接続が上手くいかず、タクシーを手配したのにそのタクシーがホテルにやってきたのは路線バスが出発した後で、相方は怒り爆発モードでフロントに嫌みを言うわ、当然タクシーの運転手さんにはプレッシャーをかけまくるわで凄かった。で運転手さんは、雪のトンネル状態になってる山道を、5・6台の車を牛蒡抜きにして疾走するのであった。車でこんな思いをするのはベトナム旅行ぶりだ。でも降車近くのタイミングになると、相方は「雪で大変ですよねぇ」とか相手に明るい調子で話しかけて自分のペースに巻き込んでしまう所がまた凄いのだ。こんな調子で仕事もばりばりやってるみたい。オカマのヒモってありかなぁ、、充分面倒見てくれそうだけど。
 まあこんな感じで今回のスキー&温泉旅行は大雪に祟られた感じで、最近の、何となく暴走し始めた日本を象徴してるなぁとこの年末にしみじみ思ってしまったのであったよ。
 ・・・ホテルの玄関でタクシーを待っていたら、鳩が舞い込んできて、外に出ないのね。かわいそうに思って外に出して上げるんだけど、又、戻ってくるわけ。「まさか寒がってるわけ?」他のお客さんが同じ事をしても結果は同じ。自分がどうなっていくかなんかより、とりあえず今目の前の感覚に従ってるんだよね。

直江津で再び乗り換え接続、時間が5・6時間ほどあまるので駅前散歩と昼食。
直江津なら海の幸が美味しかろうと、和食と寿司のお店へ。たどり着いたのは八坂神社近くの大衆的なお店で品数が多くてリーズナブルな値段設定。
お魚類はさすがに美味しい。めぎすという魚の天ぷらをあてに少しアルコールを身体に入れてから水族館へ、貸し切り状態でしたねここは、元気なのは100匹いるというペンギン君たちのみって感じ。
帰り道では相方が再び買い物、継続団子というなんとも言えない漫画チックな形状の名物を購入してました。ちなみにこのお店、林芙美子の放浪記に出てくるお菓子屋さんなのだそうです。
 駅に戻る前に冷え切った身体を暖めようとコーヒーをのみに駅前ビルにあるテナントに入りました。そのお店の名前が「多忙」、、ってよく見たら「多七」、、ははっすごい間違いですね。
ちなみにコーヒーはかなり美味しかったです。相方はお代わりを注文してました。直江津に来られましたら休憩に是非どうぞ。

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