真田丸 第48回 「引鉄」
しかし、最終回も近いというのに、何だか盛り上がらないなー。
しかもこの盛り上がりのなさは、真田丸の感想を書き出した当初から言ってる「新撰組!」での「決定事項としての滅び」を見せられる、あのオフビートな感じでもない。
かと言って真田丸が「面白くないか?」と言われれば、相変わらず、一定の娯楽水準はキープしてる。
でもNHKが最終回前に煽っているような「幸村の最後を刮目して待て!」って、感じが、実態としてドラマそのものに在るのか?と言われればchika的には「、、、、。」なのだな、だぞ。
まあ、大雑把に言い放っちゃうと「真田丸」は「新撰組!」に比べて、小芝居・マニアネタ・小ネタ投入しすぎて、背骨になるべきドラマ的要素が貧弱になっちゃたね、、って事かな。
何をやっても、それなりに仕上げられる頭の良い三谷さんが、そーゆー事をやるから余計に複雑な気分になるんだよね。
まあこの調子だと、最終回に向けて、それなりの感動も面白さも「提供」は、間違いなくしてくれるんだろうけど「あー面白かった。やっぱ大河で一年掛けるって、ドラマに凄い厚みが出るよね。」って感じにはならないだろうな。
多分、真田丸の「いついつのエピソードは、あーだからこーだ」みたいな分散した小ネタの集積を楽しむような感じで、後に残る作品になるんじゃないかしら。
最近、よくあるよね、一個一個、個別包装のお菓子が入った袋物お菓子が。
一度、封切ったら、全部楽しんで一気に食べちゃってね。って感じじゃなく、一個一個包装してあるから、好きな時に好きな数食べればいいよって感じ(笑)。
便利といえば便利なんだけどさ。
話の方は、冬の陣から夏の陣に至る経緯を描きつつ、登場人物達のそれぞれの家族模様を取り混ぜながら、ある種、しみじみした感じさえ漂ってましたね。
もちろん、ボーナスで武器購入の塙団右衛門ヒャッハーッ!ってな、危なげなギャグ挿入も忘れてません。
ほんと三谷脚本って、こういう細かい目配りってか、エレメントの日常配置がマメですよね。
でもさあ、これって最終回前なんだよ。
もう、それ、はしょってイイんじゃね?
佐助プロポーズ瞬殺とか、ある一定量の受けは狙えるんだろうし、遊びでもあるんだろうけど、今、その類、幾らやってもジャンプボードのタメになんないよって感じ。
ここは幸村が、幾らナイスな「策」を講じても、外れるものは外れるし、所詮は寄せ集め武士集団で統制はやっぱり無理、みたいな部分に、もっとスポットを当てても良かったんじゃない?
そうすれば幸村は、自分の命を引き替えにして打って出る覚悟を決めていく過程がさ、もっとドラマチックに、、、って、ああ三谷さんそーゆーの嫌いだっけ(笑)。