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saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

真田丸 第24回 「滅亡」

 ほんと真田丸って45分の中に、「これでもか」ってくらいに、隙間なく色々な内容を盛り込んできますね。
 これって三谷脚本のサービス精神というより、むしろ、「観客を例え一時でも、絶対に飽きさせちゃ駄目なんだ」って言う強迫観念に近いんじゃないかしら。
 真田丸で見せるこの傾向が、上手く嵌る時は、神回になるし、外れてしまう時は「面白さ」は残るけど散漫な印象が強くなるし、、で今回は?と言うと、とても不思議なエピソードでしたね。

 北条を描いた前半は「見せるなぁ、、やるなぁ、、」だったのに、後半の伊達政宗ずんだ餅で、北条滅亡の余韻が遙か彼方にぶっ飛んでいくという(笑)。
 しかも、ぶっ飛ばされた側の北条パートにおける重厚ムードの方が、伊達政宗パートよりドラマ的には格が上なんだけどなぁ。
 chika的に評価が高いのは当然、北条のエピソードですよ(笑)。
 事前に高嶋政伸さんのインタビュー記事読んでたから余計にかも知れないけど、ここでの高嶋さん、演技凄いわー。
 って普通、インタビューなんかで、俳優さんが、「今度はこんな感じで気を付けてて」みたいな演技プランを披露しても、実際の作品見たらその通りにならないじゃない。この人はこんな点に気を付けてたんだぁ、、て程度でしょ。
 それが今回の場合、高嶋さんの狙ってた通りに、「今、そこに居る北条氏政」として画面上に展開してるんだから。
 特に氏政の表情が、三段階変化したのは凄いよね。
 信繁の説得を最初撥ね付ける時の氏政の顔は、やや追い詰められ感が強いけれど、蛇みたいな妖怪初期モード。
 それが家康らに会う時は気骨のあるプライド高き希少種みたいな戦国大名の顔に、で最後は、全てのしがらみから解き放たれた普通の男、いや浄化された人間の顔に、、、。うんやっぱ凄いわ。
 その他、家康、上杉景勝真田昌幸そろっての説得と、あくまで誇り高き死を選ぶ氏政の間に、取り交わされるそれぞれの想いの描写の秀逸さ、これは衆目の一致する所でしょうね。

 後半の伊達政宗パートなんだけど、政宗公のずんだ餅パフォーマンスをあきれ顔でみてる戦国大名達の表情だとか、そんな中でも、さりげに実行される秀吉のブラック采配で凹む家康とか喜ぶ昌幸パパとか、確かに面白くはある場面設定なんだけど、ちょっと「キラキラ」しすぎかな。
 同じキラキラでも、氏政に対して最後の説得に向かった三人の戦国大名の絵図らだとか、その帰りを待っている腹心の部下達の姿だとか、同じサービスショットでもこっちの方が上品だわね。
 特に、最後に氏政へ頭を下げて別れを告げる江雪斎の姿に対する余韻みたいな感慨は、北条パートでこそ付加出来るけど、ずんだ餅には、無理だし(笑)。
 それに個人的な事だけど、伊達政宗やってる俳優さんが、ずんだ餅つく時に、片肌脱いで見せたその腕の細さや優しすぎる肩に幻滅しちゃったからなぁ、声も妙に高いし(そこいくと山本耕史ちゃんはナイスボディ・笑)。
 敢えて、伊達パートの見所を上げるとすれば、意外にも、政宗の自分語りを静かに聞いてる信繁の姿なんじゃないかな。
 この時の信繁の優しげだけど怜悧な表情を見てて、ようやく堺雅人さんが信繁やってて良かったて気にもなったし。
 政宗と信繁の会話で、実際に北条説得役に当たった後の信繁がさりげなく正宗に、「北条はあなたの事を頼みの綱だと思っていたようですが?」と伝えるんだけど、正宗はあさり「知らん」と否定。
 でもその後、二人の会話は何事ともなく続くわけで、進行としては、実は正宗も秀吉に下るのは無念で、みたいな所に焦点があててあります。
 が、ですよ、chika的には、この時に終始冷静に、優しいとも言える穏やさで政宗の聞き役に回っていた信繁の方に目がいきましたよ。
 この時点で、既に信繁は戦国大名達の「滅び」と「意地」を幾つも幾つも見て来ている。
 表面上は、まだこの時点での信繁って、未だ鋭利な観察者のままなんだけど、その内面はかなり煮詰まり溜まってきてる。
 それが、かなり見えてきましたね。で、これが「大坂夏の陣」につながっていくんですよね。

 

PS 地元の伊達政宗崇拝者さんたちは、今回の政宗の演出見て、どーなのか?とちょっと心配(笑)。
 三谷脚本の事だから、ここで描かれる伊達政宗も史実とそんなに差はないんだろうけど、なにせ、「期待されるイメージ像」ってものがこの世の中にはありますからねー。死の商人みたいな千利休のアレンジは、今の所、ユニークだとか言われて、おおむね好意的に捉えれてるみたいだけど。
 あっと、石田三成の方は、最近、再評価ブームが何回もあって、三谷脚本も三成には好意的だから地元の人はホクホクだろうけどねー。

 

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