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仮面ライダーゴースト 第8話「発動!もう一つのモノリス!」&機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

 おいおいゴースト、今度は「ハガレン」設定かよ、、。

 五輪エンブレム問題でも、最後は「表現におけるパクリって何や?」みたいな難しい話になったけど、確かに本質的には物語にしてもデザインにしても、殆どのテンプレートはズーっと大昔から出来上がっていて、それから以降のものは、全てが「パクリ」と言っちゃ「パクリ」なんだよね。

 ハガレンにしたって何かのパクリなんだし、その元になった話だって、何かのパクリなんだし、じゃ一体、オリジナリティって何?って話なんだよね。

 それはさ、極端に言うと、いくら真似しても出てくる差異の部分、「コイツがやると、完全コピーしてるのに何故か(ここが違う)んだよなぁ」って部分。
 要は、それがあるかないかの話、あるいはそれが際だってて、しかも凄い(面白い)か?って事なんだよね。

 で頭の先から爪先まで、何かの既視感で出来上がっているゴースト脚本が、その差異を持ってるかって事。

 今度のモノリスの設定だって「最初ハガレン、次は仮面ライダーウィザードの白い魔法使い」を彷彿させるだけで、そういうのなぞって、何か違う手応えを掘り起こそうって企みはなさそう。

 所で平成ライダーって何時の頃からかハッキリしないんだけど、その時々の流行モノを露骨に企画自体に取り込むようになって来たよね。

 それでも何か違う実験的な事を、どこかでやってやろうっていう野心みたいなモノは必ずあったと思うんだけど、仮面ライダーゴーストにはそれが殆ど感じられない。
 脚本のせいなのか?それとも「今度の主人公は幽霊」ってゆー設定だけで、後は安全運転でなんとかなるって油断してるのか?

「ドライブ」の時は、見てて「今度は、ライダーものとしては珍しく全体像としての話は破綻しないだろうな」ていう脚本上の安定感がありながらも、「刑事物」の分野に「仮面ライダー」がカチコミをかけていくスリリングさがあった。

 でゴーストは何かそーゆのがあるかと、言えばない。

 それでもゴーストは今の脚本の有り様を見てると、全体の話とすれば、きっとちゃんと収まるよ、退屈なくらいにね。
 勿論、ドラマとして、話は退屈なくらいの盤石の安定ぶりでも、その分、出演者の演技と演出で魅せる!って方法もあるけど、「ライダー」枠そのものが、若手俳優の登竜門みたくなってる現状では、いくら脇が頑張ってもそれは無理でしょ。

 

 て事で、嫌なことは忘れて、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」。
 先週は「ゴッドファーザー」の肌触りって書いたけど、正味、今回のテンプレはジャパンママフィアこと「ヤクザ」から頂いての展開でしたな。

 予告でちらっとは見てて予測はしてたけど、ここまで遊んでくれるとは(笑)。

 でもやっぱり肌触りはヤクザじゃなくて「ゴッドファーザー」だな。

 今の日本のクリエイターで、昔の「任侠モノ」や「ヤクザモノ」の感覚を出せる人はもういないんじゃないかな?あの三池崇史監督でさえ、『極道大戦争』なんかでも、「極道」は過去形でしか扱えなかったもんね(笑)。

 センスがあっても、時代と呼応しながら生きてる人には、昔のモノをそっくり再現は出来ないんだよ。

 だったら「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の肌触りが「ゴッドファーザー」に似てるのは何故?って話だけど、日本人の情念が、諸々の西洋化の果てにやっと周回遅れで「ゴッドファーザー」の世界観に追いついたって事じゃない?

 古くからの「家」の感覚がようやく半分解体されて個々に分解されつつあるんだけど、所がどっこい、やっぱり人は一人じゃ生きていけない。

 それで、やっぱ人と人は繋がり合うんだけど、それがどうも良いも悪きもグチャグチャで、強い連帯を求めながらも、どこか現実的な部分もあって、、、みたいな。

 日本って部分部分は突出してるけど、全体的に見るとスゲー後進国だからね、日本人は高慢だからそこんところ自覚してないだけだよ。

 未だに東洋人の自覚を持てなくて黄色い白人の積もりでいるんだからさ。
 まっ、その話はどーでもいいけど、今回は制作陣のお遊びを堪能させて貰いました。

 なんだから「戦争を知らない子ども達」を、戦争を知らない子ども達がパロってるみたいで個人的に超面白かった。

 ヤクザ概念を最新ガンダムアニメに吸い取らせるとこんな感じになるんだね。空想上の日本ヤクザ社会概念に一種の郷愁を感じてるんだろうか?
 しかし、オルガの背伸び酒とか、ユージンの「大人」体験とか、ヤマギの微妙なホモ設定とか、細かい所に懲りまくってるなぁオルフェンズ。そうそう、それで良いんだ。

 そうやって仕込みをちゃんとしとくと、最終回は、見てる方の感情決壊、ボロボロの予感(笑)。

 でも何気に三日月の「初めて人を殺した時」の台詞は怖いな。

 脚本書いてる人、ちゃんとその辺、つまり「人を殺す」って事を自分なりに消化してるのか?うーん、「オルフェンズ」ってそれが問われる展開になりそうだから、なおさら怖い。

 

 そういう意味では「無痛」も同じだな。

 脚本書いてる人、演出してる人、創作側の人間の「人殺し」観みたいなのがキツキツに反映される話だからなぁ。

 それを娯楽・エンタメレベルにどう換装出来るか?

 そーゆの考えてないドラマは結果的にカスカスな出来になるし。「無痛」はホント、面白いんだけど、そこんとこが一番心配。

 なんとなくヒューマンドラマなのかミステリードラマなのかどっちつかずの所があるから。

 でも西島秀俊の「鼻の下・鉛筆」が見れるだけでもドラマとして値打ちがあるけどね(笑)。それに浜辺美波ちゃんとか中村蒼の演技者としての頑張りも見れるし。

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