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ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

仮面ライダー鎧武 第42話「光実!最後の変身!」

 鎧武って「ループ物」だったのか、、、。普通なら吃驚して良いのに、、いや確かに、思い出してみると初めの頃の「始まりの女」とサガラの会話の意味がここに来てやっと繋がって、鎧武の話自体が「ループ」構造になってるんだ!って気がついたんだから、それなりには(溜息混じりに)驚いているんだけど、、。
 うーん、、なんだろ、このモヤモヤ感は、、「ループ」だからって何なの?って感じなんだよな、、。
 最近のループ物の映画だと『ルーパー』と『オール・ユー・ニード・イズ・キル』だよね。

 『ルーパー』は主人公の切ない選択が秀逸だったし、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』は主人公が本当に最後の最後に報われるってか、苦労したんだよなぁ、、でも良かったよ、、みたいな。
 どっちもループする事が効果的に使われたけど、鎧武みたくこんな1年間も引き伸ばしておいて、後出しジャンケンみたくループ設定出されてもなぁ。意味ねえんじゃねえ?

 「結末から逆算して物語を書いた」ってゆーのがこの構成の事なら、ループ設定の持つ「旨み」をまったく理解していないとしか思えないし、、。
 それにサガラが紘汰に言ってる内容も、最初と最後じゃ微妙に変わって来てるよ。
 まっ「破滅がないと進化がない」と言うサガラ論の大枠で考えると、サガラが戒斗にも期待していた描写があったから、その点のブレはさすがになかったけどネ。

 さすがに1年という長丁場になると虚淵玄も人の子、紘汰に対しての補佐役とゆーか助言者的な動きをサガラにも、ついついさせちゃうんだろうね(笑)。ってか紘汰が余りにも馬鹿だったから、放置してるといつまで経っても話が進まない(笑)。
 って事で、このループ設定については毛色の代わった舞台背景だったって解釈でおいといて(その点では電王のタイムパラドックスリスクもかなりいい加減だったな)、最大の問題はミッチの処遇だね。
 ミッチが己の罪に気付く所までは、手を伸ばす積もりになったったらしいけど、、、普通の脚本なら、己を悔いたミッチが、自己犠牲の行為によって大きトラブルを解決し、その罪を償うみたいな展開になるんだけど、、。
 鎧武の場合は、それをやるのはお人好しの馬鹿な紘汰で、ミッチは下手すると最後までハーフダークで生き残るんじゃないかと心配。

 脚本家の都合でオーバーロード化しちゃう戒斗はその為の当て馬?
 ひょっとしたら「真っ黒けな龍騎エンド」をやらかしたいのか虚淵脚本。

 過去の仮面ライダーシリーズと同じ事は絶対する積もりないだろうし(笑)。

 

 最近、鎧武って、虚淵玄の個人的平成仮面ライダー評論集なのか?って気がして来たなぁ。
 「俺ならこうだ」、、そんなの別に見たくないから、そんなの酒飲んでクダ巻いてりゃいいのよ。
 ライダー1本任されて、そんなスタンスで話をこさえて来たんなら、脚本家として馬鹿としかいいようがない。
 子どもが離れていくのは当たり前だよ。
 ここまで書いてて、ふと「軍師官兵衛」を思い出した。
 あのドラマも不思議な出来映で、放送回によって出来が凄く違う。
 いや下手すると同じエピの中でも出来不出来が混在してる。
 ひょっとして数人のライターさんが入り交じって書いてるのか?とさえ思っちゃうくらい。
 しかも、道薫(荒木村重)生きざまを主人公以上に念入りに書いてみたり、秀吉と茶々と道薫の神経戦場面が妙に秀逸だったり、そーゆーのを書くのが得意みたいなんだよね。

 そのくせ、「家族愛パート」とか女子会・夫婦喧嘩のコメディパートなんか吃驚する程、安い構成で、しかもなんのテレもなくそーゆーのを本編にバシバシ突っ込んであるし、肝心の戦闘場面に置いては極力エコモードの構成、、。「おいおい、軍師の官兵衛はどーしちゃったんだよー!」みたいな。
 なーんかやってる事が鎧武に似てる、。
 「大河」あるいは「ライダー」ってゆーフォーマットからは、踏み外さないで、視聴者対応も含めて一応形的にはやるにはやってるんだけど、やりたい事が他にあるって感じ、それを鎧武の場合計算尽くであからさまにやって、「軍師官兵衛」の場合は、それをやってる人が大人だから、ちょっとだけやってるって差はあるけどね。
 でも共通してるのは、どちらも脚本家自身が主人公に心底ほれこんでないって事。
 「軍師官兵衛」の場合は荒木村重とかが好きで、それを描き込みたいんじゃない。荒木村重亡き後は、秀吉あたりかな?
 でも賢いから主人公は官兵衛だって事は絶対外さない、、、でもそんなスタンスでは、いくら俳優さんが頑張っても主人公が本当に生き生きするワケないよね。

虚淵脚本の主人公偽装はバレバレでもう3/4週辺りからミッチ中心に話が動いてたけど)
 鎧武の荒木村重はどうみてもミッチだな。あるいは戦極だったり、、。

 

PS 「ヨモツヘグリ」、、、使うと格好良さげな(好きな)物を見つけてきて自分の話に貼り付けるのが上手だね、虚淵脚本って。   chikaも結構、そーゆー所があるから、あんまし言えないんだけどさ。

 北欧神話と日本神話って例え根が一緒でもかなり違うもんだよ。(同じ事が需要じゃなくて、その違いこそが重要)
 それに日本神話の方は日本人の生死観に深いところで関わってるもんだから、カルーイ乗りで使わない方が良いと思うんだけどな。「冥・界・ヨミヨミヨミ…」って大丈夫か(笑)。
「冥・界・ヨミヨミヨミ…」まで虚淵脚本が指定してるとまでは思わないけど、こういう概念を仮面ライダーに落とし込んだら、こういう形でしか返って来ないのは判ってる筈なんだけどな。

 それともそーゆのまったく気にならない人なのか?結局、すべてが蟹の穴かも?

 

 

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