saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

舐められてんじゃねーよ

 えーっと、この「プププ」で時事ネタとか生活に関する内容を書かなくなって、随分経ちます。
 最近書くのは特撮ヒーロー物と刑事ドラマ系の感想ばかり、しかもそれも熱く語るとゆーよりは、多分に評論ぽいスタンス。
 逐一、あの部分が面白かっただの、あれの意味は実はこうじゃなかったか?とかのマニアックな事も書かないから、自分で感想を読み返しても、凄くあっさりしてる。
 「昔はこうじゃなかったのになー。」って別に過去を振り返ってへこむ、、て事はないんだけどね。
 昔は、正にドラマを受け身で楽しんでて、今は分析するのが楽しみになってるって感じ。
 だから、こーゆー感想を読んでる方はあまり面白みがないんだろうけど、chika自身は、この「解剖作業」をやりながら作品作りの構造を勉強してるワケだから、それなりに自分の役には立ってるんだろうな。
 もうすぐ脱稿間近の筈の「激走!!まぼろしトラック・2 」の原稿のある部分が気になって、ついさっき手を入れたばかり。
 これも、「一人のキャラクターの台詞が出るその前には、場面には現れないけどこの人物の過去があるワケで、それを何らかの形で表しておかないと、その人物自体が単なる(書き割り)になって説明的なものになってしまう。」とゆーのを、下手な脚本でイヤとゆー程見せられて来た成果かも知れない(笑)。
 って事で「MOZU Season2~幻の翼~」。
 chikaは原作の2作目は読んでいないので、把握してる限りの原作のあらすじと照らし合わせるしかないんだけど、それだとTV版は、第1部よりかなり独自の脚色が進んでるみたい。
 そのせいか、倉木の動きもそれなりに主体的になって来て(原作の倉木がボンクラだという意味ではない)、ちょっとはイライラしなくて済むようになって来てる。
 それでも帰ってきた東と再対決した倉木が、なんのリアクションも起こさずに、ぼんやり東の芝居がかった長台詞を聞いていたりして、「なんなのこのシーン?」ってゆーのが多発するのは相変わらずなんだけどね(笑)。
 つまりこのシーンは、ハセヒロ・東が目立つ事が最優先されてるワケで、物語の流れとか倉木の人物性なんて2の次3の次の制作姿勢なわけ。
 で最後は「お前は怪人20面相か?」って感じで、東はヘリコプターから垂らされた縄ばしごに掴まって窓から姿を消しちゃう。勿論あのダークキュートな「チャオ!」付きで(笑)。
 視聴者の中には、MOZUに過度なシリアスハードボイルドを期待してる人達がいるみたいだけど、そーゆーの完全にコケにしてるよね(笑)。でもMOZUの主眼は「格好良ければいい」なんですよ。
 旨いモンを良い女と食って、ライバルで親友の男と酒を飲んで、良いスーツ着て、不死身の身体で、ついでに煙草をスパスパ吸っても息切れもせず、自分の我が儘をしたり顔で押し通し・・・まあ男の願望でしょ。
 あるいは、そうゆー男が素敵と思ってる女性の憧れでしょ。
 それだけの作品なんだし、それが悪いとも思わないんだけど、タチが悪いのは、色気を出してなんとなく高尚に見える要素をチラチラと混ぜ込んでくる所ね。その姿勢は嫌だな。

 でお次は、軍師官兵衛・第26回。こちらの方は、いつも混ぜ込んでくるファミリーパートが少なくて、ぐっと見やすい感じ。
 逆にゆーとあのファミリーパートがなんで必要なのか良く分かんないんですが。
 多分、あれがあるから見てるってゆー人達がいるから(あるいはそう制作側が思ってるから)なんだろうと思うんですが、「軍師官兵衛」とタイトル付ける限りには、明るく誰にも好かれる家主・官兵衛は必須条件じゃないと思うんだけどな~。
 必要なのは「軍師」の部分ですよ。
 名作「ゴッドファーザー」なんか同じファミリー扱ってても、血で血を洗う世界とちゃんとそれを家族愛に融合させる凄さがあって、それで大ヒットしたワケだから、「視聴者の嗜好程度なんてこんなもんでしょ」みたいな、しょーむない当て推量やらずに、ビシッと「戦国時代を知略で生き抜いた軍師!これおもろいでっせ!」って感じで押して来れないのかな?
 それとも制作陣の技量・能力不足?
 それなら仕方ないけど、25回の放映分をベースにすれば、そんなに無理な事でもないと思うんだけどな。
 「長政初陣」での松坂桃李君の使い方見てても、そうじゃない、そうじゃないと思うんだけど。「みんなの人気者松坂桃李君が長政役で出てますよー、みんな見てね~」じゃなくて、見せるべきは「若き長政を見事に演じきった松坂桃李君」でしょ、やっぱり。

 って2本のドラマ感想を書きながら思ったのは、最近のドラマ作りって「視聴者舐められてるな~」って事。
 chikaの中で評価の高い「BORDER」の成功って、制作陣が高い志を持って、視聴者に迎合する事なく自分たちの作品作りを視聴者に全力でぶつけて来たからだと思うんだよね。逆に言えば、エネルギーの低い自己満足の創造物が、それらを拒否しない疲れ切った人々に迎え入れられて、多くまかり通る世の中。


 こーゆー事って、実はTVドラマ作りに限らず、この世の中、色々な所で起こってる気がする。
 要はみんなが「舐められてる」、あるいは舐められてる事を許容しすぎてる。
 それが相手の心根の増長と怠慢を生み、強いては全体としての劣悪なサイクルを生み出し続けているって事なのかな。

 ちょっとばかしchikaの中で最近オネムだった「プププのぷぅだぜぃ」魂が目覚めかけた感じ。
 勿論、直接のきっかけは「集団的自衛権の行使容認に関する閣議決定」だけどね。内容自体が良い変わるいかは別として、確実に国民は「舐められてる」よ。
 誰に舐められてるって?。後世に名を残したい病の罹患者である安倍晋三野田佳彦が消費税チキンレースをやりあって、余裕で生き残った安倍晋三、、、その安倍晋三に体現される「空気」にね。

 

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