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仮面ライダー鎧武 第22話「7分の1の真実」

 

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 「葛葉紘汰、すでにお前は犠牲によって救われている…」。
 貴虎が紘汰に放ったこの一言が、今後展開される物語のサブテーマになって行くんだろうけど、改めて考えて見ると、その意味が判るような判らないような、、微妙な一言なんだよね。
 ストレートに考えると、ベルトの保持者になる筈だった裕也が戦極ドライバーの機能を発揮させる前にインベス化してしまって、代わりに彼を捜しに来た紘汰が、偶然、戦極ドライバーの第二後継者になった・・つまりヘルヘイムの環境下でも人間として生き延びる資格を得たって事なんだろうけど、これは紘汰が裕也を殺害し戦極ドライバーを奪ったわけではないので、正確には「犠牲によって」という言葉は相応しくないと思うんだ。
 「葛葉紘汰、すでにお前は不幸な偶然によって救われている…」と言うのが正しいんじゃない?
 ただこれは、数十名の命が失われる大事故に遭って生き延びた人が「自分が生き延びた事」に対してある種の負い目を感じてしまう心理なんかとよく似てて、紘汰にとってみれば結構重たい言葉ではあるのは、間違いないけどね。
 脚本・小説に限らず多くの物語は、「因果・帰着・必然・運命・意志の力・変革」の組み合わせを編み、いかにそれらを整理して進めていくかがキモなんだと思うんだけど、虚淵脚本って、そーゆーのが整理しにくい状態に自ら入り込んでいってるみたいな気がするな~。
 chika的にはこーゆー展開は嫌いじゃないけど、果たしてこれが「仮面ライダー」に必要なのか?って気もする。
 ライダーの初期設定自体が、「改造され人間外に弾き出された男が(世界)にどう向き合っていくか」の物語だから決して明るくないんだけど、なんだかんだ言っても目指すベクトルの先は「ヒーロー」だからね(笑)。
 龍騎の主人公である城戸真司も最終回に近づくほど、見てて可哀想な位、悩んでたけど、なんとなく紘汰のソレとは違うんだよな。

 紘汰って、悩む度に、誰か他人に「あっちゃ向いてホィ」されて、又、何かにぶつかると、今度は誰かに「こっちゃ向いてホィ」だし、ナイトの秋山蓮に対応するのかも知れない戒斗は、基本が「チンピラ」だし。
 でも最終回に向けての怒濤の展開で、そーゆーキャラ付けが、みーんな、仕掛けの一部になってて、ドカーンと行くんだよね、虚淵脚本?。
 ・・とまあ例によって色々書いちゃったけど、基本的に虚淵さんが脚本を書く姿勢は好きだし、それなりにホント、虚淵ライダーを書き上げててくれればって思ってます。(あくまで「ライダー」付きの条件だけどネ。別に虚淵ワールドを堪能したいわけじゃないので)

 むしろ最近、気になってるのは、なんだか「もしかしてこのライターさん居直ってるんじゃないの?」って思わざるを得ない脚本が多いって事ですね。
 まあそこには、素人が判らんギョーカイ内のあれやこれやがあるのかも知れないけど、TVドラマ見てる方は、悪いけどそんなもん何のカンケーもないからね。
 例えば木村拓哉主演の宮本武蔵とか、、chikaの大好きな漫画「バガボンド」もちらっと拝借して、とかゆーから、録画して全部見ちゃったじゃん。
 佐藤嗣麻子??それなりのキャリア?んーー、、なんかよー判らん、、自分が書いたモノがTVドラマで出力されると、どんな風になるのか、判ってない人なの?って思ったけど映画の監督もしてるんでしょ、(そう言えばchikaも知らんうちに彼女の2・3本見てるし、可もなく不可もなくってゆー感じの奴、ナントカ賞とったからって「別にぃ」だし)。
 だったら「面白い」を狙ってるんだ、、でもそんなに「面白く」ない、、。
 「面白い」に対する、ヘンな間合いってか見切りがあるんじゃないかな?
「今の視聴者ならこれ受ける?でもこの辺は、これくらいならアタシの拘り入れておいてもいいでしょ、、」みたいな。
 ってかこの人って、時代劇書くセンスが元からあるのかしら?もしくはバガボンドのアプローチみたいな、自分を削るような作家魂でモノ書いてるのかなぁ、、、そうであってこのドラマの見え方なら、演出の段階でグチャグチャにされてるのか?
 それと同じで「最後の警官」、、、TV版の方は終わっちゃったけど、今となっては一番ワリを喰ったのは向井理君でしょ。

 綾野剛君はトントンの収支決算。とばっちりを食ったのは吹石一恵ちゃん。ついでに思わないところで株を上げちゃったオダギリ(笑)。
 「脚本・演出・プロデュース、、うーん、『視聴率そこそこ、評価最低』、そんなんみんな判ってての、グルの確信犯やろー!」と思わず突っ込み入れたくなりますな。
 もし「宮本武蔵」も「最後の警官」も、大人相手にド真面目のチョー本気で娯楽作作ろうとして、結果、これなら先行き暗いよ、、。
 chikaもさ、時々、吉野屋さんを利用させてもらうけど、あれ、冷静に考えると吃驚するほど安いよ、、ホント、「あんな値段」で売ってちゃ駄目。

 逆に「最後の警官」とか「宮本武蔵」とか、「そんな値段」で売っちゃ駄目、あんたら、買い手がそれでも買うって思ってるのか知らないけど、そんな事してたらエンタメ全体が駄目になるよ。
 デフレマインドからの脱却をしなきゃなんないのは、TVドラマも一緒でしょ。


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