変態仮面
最近、弟が冗談じみた態度で「これ見てみる?」と言って貸してくれたのが「変態仮面」のDVD。
見る気なかったんだけど、魔が差してチラっと、丸いのをスリットにソーニューしたのがウンの付き(運の尽き)。
なんだか面白いのか恥ずかしいのかエロなのか健全なのか、卑猥な心の襞を擽られ続ける時間を過ごしちゃった。
「実写化不可能と言われた原作を映画化!!」なんてゆーキャッチフレーズの元に、作られた映画は数多いけど、chika的にはまさにこの映画こそが「実写化不可能」だった筈。
ってかこの手の世界は「漫画」だからこそ「許される=安心して見られる」のであって、それを映画化してどーなる?ってモンでしょ。
実写化したって誰に褒めてもらえるってもんでも、感心してもらえるってモンでもない(笑)。
それにchikaはこの原作漫画、横目で睨んでわざと無視してたから(笑)。
ヘンタイを、笑って欲しくない心持ちだったんだよね~。
SM女王の母親と刑事の父親(実はどM)ってゆー設定も、漫画チックのように見えて、『可能性は0ではないby古田新太』・・なので心穏やかじゃないし。
内容の方も見た目とは裏腹に、ノーマルとアブノーマル・モラルとアンチモラル・小市民的スケベ心と小市民的正義感との間を、目まぐるしく往復しながら色丞狂介が苦悩し、スッテンコロリンするという重層的な構造を持つ作品(笑)。
ここんところは、暇があったらもう一度感想みたいなのを書きたい気もする出来(でも多分、忘れてるだろうな)。
まあ、日本映画界に一種の有りがたくない金字塔を打ち立てた作品であることには間違いないと思うよ。
暇があったら一見の価値はあるかも、あくまで暇があったらの話だけど。
でこの映画の努力賞は、主役の鈴木亮平君は勿論だけど、偽変態仮面こと戸渡先生を演じた安田顕氏。がっつり、役者魂みせてました。
あのお年で、つまりあの分別盛りの年齢で、自分で乳首ビンビンしたり、あのコスチューム着たってこと自体で頭が下がります。
「変態仮面」が、テーマ的には目指すところもないのに猛進して、結果、「行きがけの駄賃効果」で妙なモノを拾って、佳作になった過程に何となく似てる気がするのが、キルラキル。
キルラキル・第6話の「気分次第で責めないで」なんて、中島かずき氏の面目躍如ってか、猿投山渦と流子の戦いが、一気に最後の渦の決め台詞、「猫舌になっちまったもんで、、」に収斂される勢いってか、構成がさすが。
やっぱこの人は演劇のライブ感かアニメのすっ飛ばしスピードに合うタイプなんだね。