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ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

「ウルヴァリン:SAMURAI」と「エリジウム」

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 「ウルヴァリン:SAMURAI」を見てると、どーしても小泉八雲を思い出しちゃうんだよね。

 えっ、X-メンだけに「怪談」だろうって?今回は蛇女もでてくるし、ちゃうちゃう(笑)。
 日本に恋した外人さんラフカディオ・ハーンと、ローガンが妙にダブっちゃって、特に海辺のいかにもって感じの日本家屋で繰り広げられるマリコとローガンのオママゴトみたいな同棲生活とか、あーゆーの、外人さんにとっては一種の東洋ファンタジーなんだろうね。

 あんまり書きたくないけど荒川静香が金メダルとった要因の一つは、彼女の東洋女性的な容貌(あくまで外人から見た、チャーミングさだけど)だと思うんだよね。
 逆に西洋崇拝の日本じゃ、そんなに荒川静香って、美人てゆー位置づけじゃないけどね、、ほらユキオ役の福島リラもそうじゃん。
 彼女の顔って見慣れるまでは、日本基準でゆーと「何、このブス」だもんね。

 田中麗奈系の愛嬌顔に辛うじて分類できるけど、このクラスの映画で準主役をはれるようなルックスじゃないと日本人なら、本音で思ってるでしょ(笑)。
 でも違うんだなー、こーゆーのが外国人からみたら魅力的なトーヨー女のBパターンなんだよ。

 ある意味、この「ズレ」がそこら中で出まくってるのがこの映画だよな。
 まあこの違和感は、日本人が「外国人が撮った自国の映画を見る」時の宿命だから、それをあげつらうつもりはないけど、それにしても「雰囲気重視、適当感」満載の映画作りだからなぁ、ついつい愚痴もでちゃうよ(笑)。
 だって日本で撮ってるのに、しっかり日本人に見えるのは真田弘之ただ一人で、しかも、そんな弘之だって、「鎧兜ウォーリア」にされちゃうんだから、、、せめてバシっとスーツ姿で日本刀を鮮やかに使ってるみたいなシーンに出来なかったのかな。
 なんだかテキトーなノリで話も進めてる見たいだから、そんなの幾らでも変更できそうな映画なんだけど、、、ああやっぱ鎧兜姿のアクションが、外人さんには必須なのか、、トホホ。
 TAOちゃんはヒロインやるだけあって、ありゃ日本人であって日本人じゃないな。

 だって着物来たら、見事に外人女性が着物着てる感じになってるもんな。(いくらなんでもあの喪服の着こなしはないよな、、エロ過ぎ、ドレスじゃないんだから。)
 そんな風に見てたら、「ブラック・レイン」を思い出しちゃった。
 あれもそんなにリアルジャパンじゃなかったけど、「ウルヴァリン:SAMURAI」より20年以上も前に撮られてるのに数倍、日本ぽかったぞ。
 高倉健は押しも押されぬ「日本人」してたし、松田優作は国籍を超越して「映画星人から来た男」みたいな演技してたし、マイケル・ダグラスもアンディ・ガルシアも優越感なしにそんな彼らとガップリヨツの演技してたしなぁ。
 結局、その辺は制作サイドの、その国に対する「眼差し」なんだよ。
 東洋趣味を満足させて、ついでに日本旅行もしたような気分になれるアメコミ実写映画なんて欲張り過ぎだよ。
 それに対して、日本でのマーケットを刺激しようとしてる人たちは、「サムライ」だとかなんだとか、その辺りの精神性を売りの材料にしようと頑張ってるみたいだけど、そりゃセンゴクブショーパワードスーツを最後に見せられちゃ、、、いくら人の良い日本国民でも微妙な気になるわな。
 それに長崎の原爆投下を「掴み」に持って来るってのは、マジで考えたら本当はどーなの?
 「投下時に、ローガンが日本軍に捕まってて、それを昔良い人だったヤシダが助けてやって、お返しにローガンもヤシダを」って出だしが、免罪符になってるの?
 でも最後はその関係がクルッと逆回転してるワケだし、その他、この映画見てると、登場する日本人って、やってるコトがみな馬鹿ばっかなんだけど、、やっぱ原爆落とした方は、落とした事はスゲー当たり前の事だったんだよなって改めて思っちゃった。
 でも映画「ブラック・レイン」の方は、題名からして原爆投下や空襲によって起こる煤混じりの雨を指してるわけで、こっちは自分たちの国がやらかしたコトが相手国にどーゆー影響を及ぼしてるかってことはそれなりに視野に入ってるんだよね、、。
 うーん、複雑ぅ。


 これと比べると凄く、日本してたのが「エリジウム」。
 最後あたりは、これ、東映の仁侠映画じゃん、見栄えちがうけど「仁侠マインド」だよ。第一、決闘シーンで桜の花びら舞い散ってますから(笑)。
 まあそこまで、言ったら言い過ぎだけどさ、主人公見てたら「傷だらけの天使」くらいのチンピラぶりだし、確実に一時期、日本の娯楽映画やTVドラマが追いかけてたマインドがあるよ。
 自己犠牲ってのか、そして純粋故の愚かさが、時には人を救う時もあるってゆー、、うーん儚さてか、美学みたいなのね。
 「ウルヴァリン:SAMURAI」と「エリジウム」、おんなじようなアクション主体のSF映画なのに、全然中身が違うのね。

 やっぱ、作り手の世界に対する「眼差し」の問題なんだよ。
 南アフリカ共和国に残る人種差別問題を『第9地区』ってゆー、かなりカーブのかかったSFエンターテインメント作品に仕立て上げた後が、「エリジウム」、、なんだか腑に落ちすぎ(笑)。

 しかし「ウルヴァリン:SAMURAI」と「エリジウム」の比較は面白いね!また気が向いたらこの続き書いちゃうかも。

ps それにしてもウルヴァリン、そんなに長生きしてんならもっと枯れてなきゃ。
 せめてドラゴンボールの亀仙人くらいのレベルになんないと、「1000年中年男」かよー(笑)。

 若い女には手ぇ出すわ、そのくせ別れた女への未練を引きずってるし、、でもなぁハイランダーのコナー・マクラウドも同じ感じだし、セーヨー人の不老不死ヒーローってこんななんだよな。

 

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