映画 パシフィック・リム
折角、お仕事の合間をぬって見た『パシフィック・リム』なのに感想が書けないよー(笑)。
そ言えば映画については、この傾向が随分長い間続いてるなぁ。
映画は自分の趣味に合ってて、どうしても劇場に足を運ばなきゃいけないものって決めてるんだけど、結果、感想に残せるような複雑かつ高尚な内容を持った映画は皆無と来てる(笑)。
相当、お馬鹿なオレ。
でもにこの映画見て興奮、目の前に餌を置かれて涎をダラダラだしながらハァハァしてる程、怪獣オタクでもないしなぁ。
それでもかなりの特撮映画ファンであるのは確かなオレにとっちゃ「あー面白かった。それにこの世界観大好き」って言えたらそれで充分なんだよ。
で結果、頭の中には餌を食い終わった犬が、頭の中で「さっき食った餌」を幸せな気分で反芻してるだけなんで、気の利いた感想なんてとてもとても。
でもな~、無理矢理でも「これ見たぞ」ってブログに記録を残しておくのに値する作品もあるわけで(笑)。
『Pacific Rim』とゆーよりchikaは、ギレルモ・デル・トロ監督作品が大好きなんだよな。
ヘルボーイの2作は、DVDで何度も繰り返して見てるしさ。
それに他じゃ余り語られてないけど『パシフィック・リム』の作風の中には、『ヘルボーイ』のティストに通じるものが沢山あるんだよね。
ニュートン・ガイズラーとハーマン・ゴットリーブのコンビなんかは『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』で見せたヘルボーイvsヨハン・クラウスの変奏曲みたいだし、『ヘルボーイ』で敵役のクロエネンをかなりの変態チックな愛情を持って描いて見せたように、ハンニバル・チャウも単なる悪人でポイ捨てしてなかった。
つまりギレルモ・デル・トロ監督って、変な物(生き物・機械)、変な人間が大好きなんだよ、きっと。
それにギレルモ・デル・トロ監督の巨大ロボットって、映画トランスフォーマーのそれとはかなり違うよね。
怪獣の方も当然ながら、ハリウッド版GODZILLAとは全然違う。日本怪獣における技術面の限界としてではない、「着ぐるみティスト」の解釈をちゃんと正確に捉えてる。
つまり怪獣は実際の生物が巨大化したものではない生き物、「夢」の生き物なんだけど、でもちゃんと「血肉を備えてる」ってゆー感覚。
巨大ロボットの方も、オイルの匂いがしたり、ちゃんと壊れる(笑)。
日本特撮の場合だとロボットスーツが劣化してボロボロになる(笑)し、アニメだと例外なしに人間とスゴイ親和力を持ってる(技術大国日本の精神性ルーツ)のと同じだね。
まあそんなこんなで、ある意味、日本の特撮ファンには見る分には感受性に違和感がなさ過ぎって、逆に微妙なズレを感じちゃうのが問題だったのかも知れない『パシフィック・リム』。
(普段はその感覚の乖離で、みょうな信仰心を抱かせるハリウッド映画なのにね)
でもここまでやってくれたら大満足って感じでした。
しかしこれ見て、今後、日本の特撮映画界はどーするんだろうねぇ。
大相撲みたいにならなきゃいいんだけど、資金力とか技術勝負では勝てそうにないし、かといって「着ぐるみ怪獣」ティスト万歳!!なんて居直っていたら未来はなさそうだし、、。
って事で映画『パシフィック・リム』にまつわる感想はこのへんで。
あっそうそう、夜の戦闘シーンとか海中の戦闘シーンがごちゃごちゃして判りにくいって話が多いけど、あれはワザとでしょう。
(それに実際、人間が巨大な物同士のバトルを側で見てたらあんな風に何が起こってるか、全体の半分しか分かんないと思うし)
リアリティを出すための一種の目くらましってかテクニック、あれがものすごくクリアに見えて、しかも強い現実感を持って迫ってくる、そういう表現の時代はもうすぐだと思うけど。
PS 映画を見るまでは、例によって森マコのツルテカビチビチパイロットスーツ姿に興味津々だったんですが、実物は森マコを演じる菊地凛子ちゃんのキャラのせいか、フェチフェロモンは少ない目に押さえられていました。当然なような残念なような(笑)。
あと噂の芦田愛菜の泣き演技ですが、この子の事については何も言いますまい(笑)。