saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

魂の刑事

抜けるような青空をバックに「ソウルケイジ」の文字。
そして希望に満ちた手がその青空に差し伸べられる、、、と見せかけて、実は男の墜落死の瞬間だったりする。
いかにも「ストロベリーナイト」の作風らしいなぁとのっけから妙に感心しきり。(でもこのイントロに良く似たのを何処かで見たこと有るような気がするんだけどデジャブかな?)
そんな具合で今回も期待度大だなって見始めたストロベリーナイトの第9回「ソウルケイジ」。
一言、よかったかなり見応えあった。
ふつーの刑事ドラマとしてもそつなくとゆーかかなり綿密な構成で、刑事達がちゃんと捜査してて、しかもちゃんと謎が謎として残ってるなんてのはTVドラマでは最近めずらしいもんね。
それと姫川と菊田の「忍ぶ恋」の名シーン。
あのシーンは個人的には最近見たテレビドラマの中では「名シーン」と呼んでも良いくらいだった。
なんで菊田が姫川のトラウマ絡みの傷心を察知して姫川の常用ホテルの前で待機できたのか?とかゆー疑問はさておいて、菊田の「おかえりなさい」の台詞とか、そんな菊田に思わず「オンナ」しちゃった姫川がくらりと菊田に蹌踉めいた後、辛うじて上司刑事に戻って菊田を突き放す流れなんか、切ないね〜。上手いわ。
原作のストロベリーナイトシリーズは誉田哲也氏が「オンナ心」をリアルに描こうと下手に悪あがきしてる部分が凄く気になったんだけど、こっちの脚本は元から女性だから、ベタなくらい姫川がディテールで自然(勿論ドラマ登場人物としてはという意味だけど)な分、原作本体の「面白さ」と上手く融合してる。
平清盛」とか「江」とかさんざ女性脚本家の作劇の下手さ加減にうんざりし始めてる今日この頃だから、「ストロベリーナイト」見てると、やっぱ性別じゃないなって安心しちゃって嬉しい感じ。
でタイトルの「ソウルケイジ」が凄く気になってネットで調べて見たんだけど、タイトルの元ネタはスティングの楽曲「The Soul Cages」なんだってね。
「魂の刑事」のダブル・ミーニングになってるのかと一瞬思ったんだけどそこんとこは不明。
テーマとしては「父性」を扱ってるらしい。「ソウルケイジ」は姫川玲子シリーズの第二弾で作者が本格的に刑事ものを姫川で書こうと思ってるみたいな書評をどっかで読んだことがある。
そう言えばTVドラマ本編でも姫川の空気パパぶりや日下の息子がどーやら「引きこもり」ぽい描写がちらっと出てきて、これから事件の謎解きと同時進行の形で「父性」絡みで責めて行くどー!って気合いは、ひしひしと感じ取れたけど(笑)。
残念ながらchikaは姫川玲子シリーズでは誉田哲也氏のサービスマインド全開の「ストロベリーナイト」しか読んでいないので、意外と氏への評価が見当外れなのかも知れない。
でも今の所、TV版の出来が良すぎて原作を敢えて読もうという気にならないのが問題と言えば問題だよね。
でも皆さん、原作は読んでくださいネ。
ストロベリーナイト」なんかはTV版とは比べものにならないほどグロ描写は凄いし、あの証言台に立った少女姫川に対しての警官達のスタンディングオベーションの名場面は鳥肌物の描写だから。

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