saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

覚悟と想い

今週の龍馬伝のテーマは「覚悟」と「想い」。
先週の平井収次郎パートでは、その辺りが未消化だった分、今回は堪能できました。
なにせメインが龍馬伝の主役・武市半平太だし(笑)。
「覚悟」と「想い」を掘り下げる為に、三つの組み合わせが用意されていましたね。
半平太と弥太郎・勝海舟と龍馬・半平太と愛妻の富さん。
特に、半平太と富さんのパートは静謐でありながら力に満ちた演出と演技で秀逸でした。
富さんに「本当の貴男を見せられるのは妻である私だけなのだから、私に本当の武市半平太を見せて下さい」と包むように言われて、「うんそうする」と一瞬にして子供ような可愛らしい顔に変わってしまった半平太を演じる大森南朋氏の演技に心を飲まれてしまった人も多いのではないでしょうか。
そして自分を捉えに来た役人を完全無視して、これからの自分と妻の生活を延々と語り続ける半平太、、「これが本当の俺だよ、」あるいは、「もしかして弥太郎や龍馬のように生きていたなら、今、お前に語りかけてる俺がそうなんだよ」と妻に言っているようで、これもキュンと来ました。
そして総てを受け入れて、優しく強くある妻、ここにも半平太とはまた別の「覚悟」が。
捕り方と共に、家を出る半平太の表情の変化に注目。この妻と半平太のパートはちょっと語り尽くせないので、ここらあたりでパス。

 続いて敢闘賞だったのが弥太郎との絡み、最近、コメディパート専門に転向かと噂されていた弥太郎ですが、やっぱ彼の強みは、激しく強く毒づきながら相手の本質を浮き上がらせてくれるという不思議なトリックスター的魅力でしょう。
で、今回その強みが、旧敵半平太相手に再び、と思った途端、この時点での半平太はすでに「覚悟」を決めた状態。なんの衒いもなく、その柔らかい横っ腹を弥太郎に見せてしまいます。
 えーっと肩をスカされた状態になる弥太郎なんですが、元から頭の回転の速い弥太郎だから、直ぐに半平太のことが判ってしまうんですね。
「龍馬や俺のような生きかたをしたらどうじゃ」と遠回しに気遣った弥太郎に対して「わしは充分、充分自分を生ききった」と返す半平太。
何はどうあれ半平太の「覚悟」を見た弥太郎は、その場を立ち去る半平太の背を見て一人取り残された感じなんですが、実際の弥太郎は「商売開眼」、半平太は「切腹」という、、、次の展開、、、人生って難しい。
 最後は主人公龍馬の場合なんですが、こちらの方は、冒頭、上半身裸のウェイトトレーニングと、これこそ裸を見せる為以外のなんの必然性もない相撲で、なんとか主役の座を確保・・・って違うか(笑)。
でも武田・海舟の熱い金八先生ハァートとの絡みがなければ、単なるイケメン狂言回しにしか過ぎず、、、一時、龍馬ってググッとバージョンアップした筈なんだけどなぁ、最近は又、こらえ性なく、自分自身の想いに振り回されてた昔に逆戻りしてるような。
「武市はもう覚悟を決めているよ。オメエにできることは、武市半平太って男の生き様を見届けてやることじゃねえのかい。」って金八先生の言葉に、龍馬は判っていても友は見捨てられませんと、つまり龍馬ってそーゆー熱い奴なんだって演出なんだけど、どーも見ていて、龍馬には武市の覚悟が本質的に理解できているとは思えない。
この辺りは、龍馬のそれと、弥太郎や饅頭屋長次郎の「覚悟」に対する理解度があきらかに違うみたいですね〜。(そこまで脚本が意図して書いてるんなら、凄いけど・・。)


 ここで話は大きくそれますが、「覚悟」と「想い」とゆー事で、印象に残ったのが鳩山首相の「辺野古」ブーメラン表明・・・やっぱりなぁ。

 23日朝、那覇市の県議会棟正面に県会議員30人余りが座り込み、県内移設反対を訴えた。
 ある県政関係者は「われわれの本音は現行案支持だった。ほとんどの県民も納得していた」と話した上で、「鳩山首相の無責任発言で反米、反基地闘争グループが大義名分を得て活気づいた。4月25日の県民大会も、そうした活動家や反米イデオロギー闘争を展開しているグループがほとんど。メディアはそれを県民の総意だと伝えた。メディアの扇動に世論は現行案反対へと導かれ、われわれもそれに追随するほかなかった」と座り込み抗議への経緯を語った。


 龍馬伝では、8月18日の政変の後、長州失脚のニュースがすぐに土佐に伝わり、容堂にんまり、京都在留の勤皇党員たちの即時帰国を命じ、本格的な弾圧の開始とあいなります。
ついこの間までは世論の花形だった攘夷派がなんでこーなるの?とこの前、横井小楠さんに教えられた事をどーしても認めたくないぜよの龍馬は憤慨、、。
とまあそんな構図を、ついついダブらせてしまいます。
結局、移り変わっていく世の中の体勢と、そして個人の「想い」と「覚悟」の三角関係は永久運動のようで、、儚いとゆーか無惨とゆーか。
その軽薄お人好し属性の指先でパンドラの箱を開けて自滅しつつある「愚かなる首相」は、どこまでいっても「愚かなる首相」のままで終わるのか、あるいは変わっていく世界は新たな審判を下すのか、そちらの方は見ていくしかないんですが、「龍馬伝」はいよいよ新撰組などが登場、龍馬暗殺に向かってまっしぐらです。


PS 近藤勇原田泰造、なにげに格好良かったけど、、。

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