おネエ★ＭＡＮＳ

　蝦頭娘でも取り上げたことのある美容界のカリスマ、ＩＫＫＯさん、それに華道家假屋崎省吾さんら大勢の中性的な男性タレント陣が、最新ファッション・美容・グルメ情報などを紹介するバラエティ番組「超未来型カリスマＳＨＯＷ　おネエ★ＭＡＮＳ」。
少し前なら際物のこの番組が毎週火曜日のゴールデンタイムに格上げされるそうだ。おネエ★ＭＡＮＳでカリスマＳＨＯＷ、、、うーん時代やねぇ。「どんだけぇ（笑）」。
　まあそんなのはどーでもいいんだけど、こんな動きに対して「テレビの登場以前は社会のモラルが明確だった。男は男らしく、女は女らしかった。そのけじめを壊したのがテレビ文化。社会秩序を破壊している」とかゆー批判があるらしくて、こちらの方は放置出来ないなと（笑）。
　こうして書くと「どうせ男らしく女らしくが差別だって言いたいんだろ」とか突っ込みが入りそうだけど、ニューハーフはこの「男らしく女らしくの」虚構の上に成り立つ職業、男女差別がＯＫとは言わないけれど、発想的にはそんなに単純じゃありませんよ。
　それに社会秩序の崩壊にテレビの力が大きいのは、純然たる事実。最近で如実にそこ効果や仕組みがよく判るのが亀田一家。イジメられっ子から這い上がった内藤チャンプの人生の軌跡は「演出」出来ないけど、亀田一家のヒール振りとか無軌道振りってのは、自分自身でも他からでも十分に選出出来る。
　親父はパッパラヤンキー上がりで息子も現役みたいな（亀田一家）ヤンキー家族って一杯いるよね。ふつーの人はそんな一家を見ながら腹の中で嘲って我関せずってスルーするんだけど、こーゆー家族でも少しスポーツとかの付加価値があったりすると、それを上手く利用して、金を生み出していく仕組みもあるわけ。
　でも少し前のプロレスとかは、同じ様な仕組みでもかわいげがあったよね。見てる方も、やっている方も、やらせている方も健全な暗黙の了解みたいなのが何処かであって、それが今は健全さがなくなってるちゅーか。メディアやら組織やら、それに群がって利潤を追求する方は「面白ければなんでも」歯止めなしにやるし、見ている方も、踊り踊らされている方も、その舞台に距離感０で臨んでるって感じ。そりゃ社会秩序も崩壊するよね。自由主義経済の過大な浸食によって壊れるのはベルリンの壁だけじゃないってこと（笑）。
　これが一時が万事だからね。普段はテレビをほとんど見ないchikaだけど、この試合を見たついでに「医龍」まで見てしまって、こんな漫画なオペするシーンを感動的に盛り上げる番組を、何人かが高揚した気分で見てるのかと思うとちょっとぞっとした。大丈夫かニッポンって感じ。

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