続・澤田知子

　写真家（？）澤田知子の話題をchikaのblogで取り上げながらふとWeb仲間のutanさんならこの記事をどう読むんだろうという疑問が意識を掠めた。utanさんは最近、ビデオにこり始めてるみたいだし、基本は「写真」の人だからだ。
　chikaはデジカメというワードプロフェッサにならぶ便利でお手軽な機械がこの世に出現したから、たまたま写真の世界で遊ぶことが可能になっただけの人だ。
　chikaに写真理論みたいなものがあるとすれば、それは映画ブレードランナーで「人間ではないレプリカント達は写真を撮りたがる、それは自分たちの過去を充填して自らの存在を確認する為だ。」みたいな台詞があって、それが今でも自分のコアになっている。
　一方、自分自身が写真を撮るときは出来るだけ「絵」を描く積もりでシャッターを押している。この二つはchikaの中で分離する事は絶対にない。写真を他人に撮ってもらう写真家・澤田知子は、それを分離した人なのだろう。

　そんな事を考えていた矢先にutanさんからのメールが届いた。「写真は一瞬ゆえに嘘が付ける」との事、そして嘘の入り込む余地のないビデオが手強いと。
　少し話が捻れるけれど・・人間の思考は常に動いている世界との視覚的接触で形成されるもので、動画に対しては親和する力が強く、写真のように止まった世界に出くわすと、違う思考回路に切り替わるのかも知れないなと思った。