saienji's blog プププのプゥだぜぃ

ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!

真田丸 第45回 「完封」

 今回、大変面白く真田丸を見させてもらいました。

 「新感覚」というか、何というか、格式のある歴史大河(笑)で、こんな戦闘場面初めてだったし、これ、堺雅人さんだから演じられたんだと思います。

 他のいかにも線の太そうな男優さんだったら、どんだけ意識しても、あの静かなる幸村の内面の張り詰めぶりは無理だったでしょう。
 本格的な戦闘は初めてなのに、はったりかまし続ける為に、絶対びびりはみせられず、でも片一方で、凄い高揚感というかバトルハイみたいな感覚もあって、そんな幸村の内面が、実にリアルに手と取るように判るし、弱いくせに強い、強いくせに弱い幸村!。

 って、上手く行くときの戦国の戦って実際こんなのかも、ホント、主人公みたく後藤又兵衛に、「それが策と言うのものじゃ」とか言ってみたい、チョー気持ち良いだろうなー(笑)。
 それに源次郎のはったりに、元からいかれていた木村重成だけど、今回の戦で完全に尊敬の眼差し、更に更に、実は「心の臓が口から出そう」な真田幸村源次郎の正体を知って、もう幸村にメロメロって感じですね。
 確かに、ワケワカラン、暴れん坊将軍後藤又兵衛よりずっと、上司にしたいタイプだよね、幸村。
 それから、いつも斜めに傾いでいたエンケン上杉景勝、今日は真っ直ぐ地面に突き刺さって立って、「日ノ本一の兵者〜! 真田左衛門尉〜っ!!!!!」 ワォ!。

 泣けるわー。
 さすがに歴史マニアの三谷脚本、このフレーズの使いどころが、判ってるってか、それに限らず全編、「ここでキメたれ」の、ラッシュ回でした。

 まさに「完封」。

 

 

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仮面ライダーエグゼイド 第6話 「鼓動を刻め in the heart!」& 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第2期 第32話「友よ」

 エグゼイドってマジで「龍騎」を下敷きにしてるのかなぁ?って思っちゃいますね。
 永夢なんかも、「龍騎」の初めの頃の城戸真司の素直な明るさとか、影の薄さもよく似てるし(笑)。
 飛彩も仮面ライダーナイトの秋山蓮をライトに熱くした感じだしね。
 さしずめ神崎士郎あたりは、檀 黎斗ぼい。
 でもノリが全員、凄く軽いけど、「存在自体の軽さ」(笑)。
 だから内容的な感想は何も、書けない。
 「最近のスーツアクターさんは、踊りもやんなきゃいけないのか、、」程度だね。

 

 特撮とはいえ、実写がいかにも平成風にその内容が軽く変化してるのに、あくまで人死路線を変えないのが、鉄オル2期。
 自らの優しさ故に自分たちを利用しょうとする大人に乗せられ騙されてアストンを失ってしまうタカキを、これでもかって感じで描いてましたね。
 で最後には、そういう心の葛藤部分からとっくに抜け出しているミカから、「復讐」の為というより「粛清」じみた拳銃を手渡され、タカキはとうとう自分たちを裏切ったラディーチェをパンパンパンと、、、。
 で、ご丁寧に、その血塗られた手では自分の妹さえ抱けないという描写まで。
 毎度、書いてますが、ここまでの演出をする意味がどこにあるんだろう?と、ここまで描くんなら、何のためにそうしたかってゆークリエイターの表現上の責任を、この作品のどこで取るんだろう?って話ですね。
 これで鉄華団が大成功して、結果が希望に満ちたハッピーエンドってわけには行かないでしょ。
 普通に考えて鉄華団全滅、クーデリアが彼らの死を無駄にしないで、なんとかふんばるってラストくらいしか、今の演出と整合性のある結末が思い浮かばないんですが。
 派手に残酷にやらかすのは簡単だろうけど、そうしたのは「面白いから」じゃ駄目なんじゃない?
 ましてや「戦争とは、元からそういう無意味なものなんです」みたいな、開き直りもね。
 それは、こんな日本に住んでる作家が言えるような言葉でもないし。

 

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真田丸 第44回 「築城」

 今回のエピソード、オープニングをエンディングに回した演出で(壁がドガーンと割れるなど効果音もかなり変更あり)、ネット上では「感激した」とか「鳥肌が立った」とか「涙が出た」とか大騒ぎでしたが、chika的にはニヤリとしたものも、そこまで驚くほどではなかったですね。
 どちらかと言うと、幸村の「決まっているだろう――真田丸よ!!」からのOPへの切り替えを見た瞬間、感動より「ワザトラマーン!一回しか使えない手、とうとう使っちゃったよー。しかも、こんな奇手を、ハイブランドの歴史大河でだよ!」みたいな「ザワ付き」が、大きかったかな。
 多分、この「ワザトラマーン」に流れ込むまでの演出が、母親からの独立を決心した秀頼の助け船みたいな、安物の良くあるドラマ展開みたいで、「タメ」が少なかったからかも。

 もうここまでするなら、幸村がイメジ倒されてるとか、そんな状況まで持って行けば良いのに、三谷脚本、変に史実に拘るからねー(笑)。
 そんな緩い紆余曲折の「真田丸」築城の経過だから、秀頼が茶々に自立ってか独立宣言をした後、茶々がそれを認めた場面なんかを見てると、今までのアレコレは、まだまだ結束が足りない大阪城の男達を束ねきる為の策謀だったのかとさえ、おもっちまいましたよ(笑)。
 でも信繁はさておき、他の4人の牢人達は、まったくコントロールが効かない筈だから、一連の茶々の動きは、やっぱり単に、過酷な運命を辿ってきた女性の「母性」のなせる技と考えた方が良いのでしょうね。
 あと徳川サイドの描写では、爺になっても「家康&本多正信」は、ほんと良いコンビ。
 三谷さんは、時々、滑るギャグシーンを真顔で打ち出してくるけど、あれ止めて、「家康&本多正信」パターンの、温々愛せるお笑いを、もっと突き詰めれば良いのにと思うなー。


PS 真田丸の重機を用いた広大なセット登場に対して、ネットでは「これが見られるなら受信料、OK」ってゆー声が多いんですが、って事は、やっぱり、NHK受信料を肯定的に支払っている人間はいないって事ですね(笑)。
 でもNHKって「真田丸」専門チャンネルっじやないって事、みんな忘れてないかい?

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第2期 第5話(第31話)「無音の戦争」 ※以降、鉄オルは通ナンバーで記載

 今回は、仮面ライダーエグゼイドがニチアサ定番、「イベント中継の為、放送休止」で、感想が書けません。
「ひょっとしてエグゼイド、化けるかもー」って密かに期待してたので、拍子抜けです(笑)。
 って事で、感想は鉄オル2期ですが、こちらはこちらで、次の展開に移るものと思っていたのが、悲劇に向かっての長いトンネルを、ひた走っていました。
 まあ、あれですね、「真田丸」で秀吉の没落を、延々とやり続けてたあの感じに似てますね。
 こんな鬱展開だって、作画も声優さんも同じ労力なんだから、それでもこーゆーのを。飽きずにやり続けるのは、制作者側の「これを見ろ」ってゆー、強い意図を感じます(笑)。
 まあ多分それは、このアニメを見てる若年層に、「大人は怖いんだよー。迂闊に信用しちゃいけないよー」って事を教える為じゃなく、来るべき「ミカ、キターッ!」の日を、大いに盛り上げる為の仕込みだとは思うんですが、、、。

 それでも、この話の展開じゃ、タカキとアストン、いずれかが散華しなくちゃおかしいと思える勢いなんですがね、、。

 第1期みたいに、一度は、ビスケットなんかがギリギリ助かって、視聴者が安心したところで、「やっぱり駄目だったか、、」って感じにする可能性もありますね。
 今回の場合、タカキとアストンを助けるのは、マクギリスの可能性もあるわけだし。
 しかし、見ている人間に、あのマクギリスに期待をかけさせるとは、凄い混沌とした状況を書き分けてる脚本だとも言えますね。
 だから逆に、ガランに嵌められて、アストンVSマクギリスなんてのも、あるかも知れないけど、まあどっちにしても、死亡フラグを立てまくり、じらす制作陣、悪趣味。
 これで、第1期みたく、散華の場面でミーシャの「オルフェンズの涙」なんかが流れたら、涙腺、完全破壊だわ。

 だから、何度も書くわよ。
 そこまでやるなら、たとえアニメでも、最後の最後には「孤児達の死の意味」を、ちゃんと制作側として描いて見せてねって。
 ミカじゃないんだからさ、「それ、ただの死体だよ」で逃げるのはナシね。
 それは娯楽メディアの送り手として、最低限、あって当たり前の矜持だと思うよ。


 って事で、今回は仮面ライダーエグゼイド割り当て分の代わりに(って何の割り当てだよ)、最近、視聴のアニメの軽い感想を。
 「ドリフターズ」、これ好き。

 でもなーんか、説明過多なのが気にかかる。特に信長ね。

 まあドリフターズでの配置ポジションから考えると、信長があれこれ解説するのは、仕方がないと思うんだけど、ちょっと鼻につく感じ。

 中島かずき脚本風のノリに、説明をドコドコ加えるってのは、ちょっと消化不良になりやすいんじゃないかな。
 「ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校」、、安定の面白さって言いたいけど、なんだかもう完全にスポーツ中継ってか、完全に体育館で観戦してる感じですね(笑)。

 ただ、肉眼では見えないところまで、ビジュアルで見せててくれるし、それにコアなファンなら感じ取れる微妙な心理部分も丁寧な解説付きでやってくれるから、これはある意味、一つの青春スポーツアニメの新フォーマットかなぁと。
 もう、主人公が誰とかのレベルで、話が展開してないところが凄いなぁ。

 

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真田丸 第43回 「軍議」

 三谷さん、「軍議」の場面なんか、大好きでしょうね。
 で、やっぱり今回、45分間、フル軍議でした(笑)。
 五人衆、プラス豊臣家臣、それぞれの人生や心情が起点となって、クルクルとオセロのように軍議内容の「籠城か出陣か」が、変わって行く様は、見事です。
 ただ今回のは、映画の「清須会議」なんかと比べると、どうしても見劣りがすると言うか、でも「会議」自体が山場の 「清須会議」と、真田丸では、一エピソードに過ぎない今回と、その出来を比べるのは間違ってますね。
 それでも、こういうエピソードを見ると、三谷さんの得手が、「歴史大河」という尺には、なかなか上手く填らないんだと言うことが、かえってよく判ったような、、。
 一言で言って、三谷さんて一幕芝居的な見せ方が上手いというのか、、。
 大勢での戦闘シーンとかをステップボードに使って、話を進めたくないというのか、下手というのか、。

 

 いや、それでも最近の大河と比べると、真田丸が頭一つ抜けてるのは確かなんですけど、たぶん、三谷さんの大河って、豪華絢爛に並び立つ実力派歴史大河の中にあってこそ、異彩を放つ作品なんでしょうね。
 それが、最近の大河が全部ダメダメだから、本来異端である「真田丸」でさえ、正統本格派歴史大河ドラマに見えてしまうという(笑)。

 

 まっ、それはさておき、この結構スリリングな軍議も、幸村押しの「打って出る」作戦も、あっさり茶々の一言でひっくり返り「籠城」に逆戻り。

 幸村が守ろうとしたのは「豊臣」、茶々が死守したのは「秀頼」。

 それでも茶々は幸村を手放さない。

 これを女性の浅はかさと解釈するのか怖さと解釈するのかは、別として、よゐこの幸村は又、次善策を考え出すんですねー、ってそれが、いよいよ「真田丸」や赤揃えに繋がっていくんだ、、。

ps 今回の密かな見所は、家康の慰めに、それが偽りと判っていても、乗っかってしまった片桐さんの悲哀でした。
 この片桐さんの姿に、密かに涙したお父さん方も多かったのではないだろうかとchikaは推測致します。
 がんばれー、全国のお父さん!

 幸村なんか少数派だぞー(笑)。

 

 

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仮面ライダーエグゼイド 第5話 「全員集結、激突Crash!」& 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第2期 第5話 「アーブラウ防衛軍発足式典」

 今回のサブタイを見た時、「8時だよ!全員集合」とか迂闊に読んでたんだけど、内容も悪い意味でなく、そんな感じ。
 仮面ライダー使って、皆で楽しく、ワチャワチャ騒ごうよって感じで、これは、コレで有りな方向性だなーと。
 一応、脚本の話の組み立てとか展開は、それなりに安定してるし、作品に何かデカイものを要求しなければ、それなりに楽しめる感じ。
 でも展開が恐しく早いから、これから先、意外と違う要素を、突っ込んで来るかも知れないなー。
 第一、ゲンムの正体なんか、いきなり番組予告込みで、騙しに来てるし(笑)。
 まあ普通に考えれば、ゲンムは幻夢コーポレーションの社長だってのが、一番妥当なんだけど、意地でも簡単にミバレさせたくなかったんだネ。
 絵的には、脚本と同じくアクション早くて、面白い。

 あまりモノ考えさせないで、見せていくとゆーか、ホントは視聴者も目の前で何が起こってるかよく解ってないけど、何となくカッコイイナー、みたいな、軽い興奮状態だけを誘う感じ?マイケル・ベイぽいな、アホっぽいけど(笑)。

 永夢が天才ゲーマーエムの本領を発揮する時にニヤリと笑うパターンは、他の監督さんが担当する時も使われるんだろか?chika的にはその方が良いと思うけど、それは結構、脚本と関係してくるからな、、どうなんだろう?
 と言うことで仮面ライダーエグゼイドについては今後の期待を残しつつ、話は鉄オルだ。

 ・・・って、鉄オルは2期に入って鬱展開の度合いを薄めたのかと思ったけど、全然、そんな事ないのね。
 鉄華団が結構うまく行ってる分だけ、破滅の時の落差が、、うーん、脚本、しぶとくそれ狙ってるのか?
 だとしたら、酷い奴らだなぁ、鉄オルに登場してくる大人達より酷いよ(笑)。
 ラディーチェに騙されまくるタカキなぁ、、それにそんなタカキに付いてるミカポジションのアストン。
 いずれボロボロになって、くそーっこの野郎!って時に、3週間遅れでオルガ派遣の本隊が到着・・・うーん、あざとすぎる。
 ほんとコレ、昔のドラマの作り方だよ。

 でもコレ、最近、やらないのね。

 溜に溜めてドカーンより、毎回、炸裂してる方が視聴者には好まれるようになって来てるから。

 鉄オルがそれを回避できるのは、やっぱ絵として「ガンダム」だからなんだろうなー。

 それと強烈過ぎるキャラ立て、ミカが普通の悩める少年だったら、「鉄オル」って、ただ時代の流れに翻弄される孤児達の陰鬱なダラダラとした物語になってた筈、ってか、毎度書いてるけど、これ東映ヤクザ映画の手法(笑)。

 

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真田丸 第42回 「味方」

 今のところ、後藤又兵衛は、「新撰組!」の芹沢鴨ポジションなのかなぁと思いましたね。
 「新撰組!」でも、部屋割りで芹沢鴨が荒れまくりで、その時、新撰組でいろいろとマネージメントしてたのが堺雅人さん、いや違った山南敬助(笑)。

 でも三谷さんは、こういう話が好きなんですね。

 いくら歴史に残る人物でも、実際、肉眼で見たら皆、結構チマチマした所や、欠点もあるんだよーみたいな展開ね。

 でも三谷さんの場合、その部分をクローズアップし過ぎる所もあるけどね。

 「新撰組!」で描かれてた部屋割り騒動は、新撰組の旗揚げの頃で、番組で言っても初期の段階、あの頃は色々な意味で、こういうドタバタもすごく新鮮だったけど、それをそのまま「真田丸」にスライドさせられるかと言うと、それはちよっと疑問。

 ドラマも終盤になって来て、又兵衛と勝永と幸村が大阪城の中で、ワアワア小物ぶりを発揮しても、それは面白いって言えるのか?

 確かに「大坂牢人五人衆」の実態って、悲壮感の劇的フィルター外して、冷静に観察したら、今回のエピソードで描かれている感じそのまんまだったのかも知れないけどなぁ。
 今回、最後に幸村が「徳川軍は無理矢理かり出されてるけど、それに対して、こっちは全員、ハングリーだから勝ち目はある」みたいな言い方をしてるわけなんだけど、実際、その事はこの戦いが長期に及んだことや劣勢ばかりでなかった事で証明されるものの、反面、三谷脚本は、「それでもやっぱり豊臣軍が臨時の混成部隊」である事を今回のエピソードで提示しきっているから、その事で、先の「敗北」の構成をしてあるんだよね。
 でその「構成」の仕方が、頭が良すぎるってか、チマチマしてるんだよな(笑)。

 だから人間の機微はよく伝わるんだけど、その分、胴震いするような感動はない。
 今回のエピソードだって、やろうと思えば大阪城に参集した食い詰め武士達が「豊臣家の為に!」って感じで全員歯を食い縛りながら一致団結、、、みたいな風に、ニュアンスだけでも持って行ける筈なんだけどな(笑)。もうこれってバランス感覚じゃない?
 何も、ここまで来て、「人間の機微」に、そこまで拘らなくても、今までいやと言うほどやって来たんだからぁ、、って思わなくもないです。

 特に三谷脚本ってマニアックなまでに歴史を拾って話を展開してる割に、登場人物の思考は現代人のそれだから、そこで出てくる矛盾を三谷ブラックボックスで処理してるからね、だんだん無理が表面に出てくるんだよ。

 で、最初は「イイネ!イイネ!」してた人の中でも、「俺(私)の求めている歴史大河ドラマは、こんなんじゃねー!」って感じる人が、だんだん増えてくる(笑)。
 だからさー三谷さん。最後ぐらいは、パァーとやろうよ、華やかにさ(笑)。

 

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ニューハーフな心で世界をおしおきよ!!